感想は？「いますぐ練習場に行きたいです」
かねて合宿に参加したりと石川と親交のある永井。石川が今シーズン3勝目を挙げた「ゴルフ日本シリーズJTカップ」も毎年応援に駆けつけているというが、さすがにキャディを務めるのは初めての経験。
「遼くんから2週間くらい前に誘っていただきました！ 自分でもびっくりしました（笑）。でも凄い嬉しかったです」と石川からのオファーを永井は快諾。“男子ツアーチーム”の一員として3ツアーズ選手権に参加することになったというわけだ。永井は、初めてのキャディ体験をこう振り返る。
「慣れないことばかりで難しかったです。ラインを読んだりもしましたし、距離を測ったり、色々することが多くて、すごい大変だなと感じました。いつも担いでもらっているキャディさんは普通にこなしているので、改めてすごいな〜と思いました」
普段は当たり前のようにバッグを担ぎ、プレーをサポートしてくれるキャディのありがたさに改めて気づくことができたという。そして、今シーズン3勝を挙げ復活の年となった石川のバッグを担ぎ、
至近距離からそのプレーを見たことでプロとして勉強になった点もあったようだ。
「自分ではアプローチが得意だと思っていましたが、遼くんを見るとまだまだなんだなって、練習にやる気がすごく出ます！ 合宿に参加させていただいて、練習をすごいされるのは知っていましが、それがあってのこのゴルフなんだなっていうのを実感しましたし、今日一日（キャディとしてプレーを）見させてもらって、いますごく練習場に行きたいです（笑）」（永井）
永井花奈は男子ツアーチームの石川遼のキャディを務めた
そんな永井は、最後にとっておきのエピソードを教えてくれた。それは午後に行われたマッチの8番ホールでのこと。グリーンのカラーからのアプローチを打つ際、普通ならパターを選択するであろう状況で、石川遼はこう語ったのだという。
「『パターで行くんじゃなくて、アプローチで行くのが石川流だ』と言いながら打ったんです。そしたら（直接）入って……改めてすごいなと思いました」
カラーからのアプローチをパターで寄せるのではなくて、ウェッジでド派手にチップインを狙っていく。それが石川遼のスタイルだと宣言し、有言実行。石川がツアー会場でつねに大量のギャラリーを引き連れる理由はこのような点にもあるのは間違いがない。
そんな石川のプレーをキャディとして間近で見て、大いに刺激を受けたという永井。「今年は優勝ばかり気にしすぎて、辛い面もあったので、（来年は）上位で争って、楽しいラウンドをたくさんしたいと思います」と、来季の抱負を語った。
永井が石川から学んだもの、それは自分もギャラリーも盛り上げ、プレーを楽しむ。そんな“石川スタイル”だったのかも。
