大吉が出たら嬉しくて、末吉だとガッカリするのはなんで?
2019年も残り少しとなり、2020年という節目の年が刻一刻と近づいてきていますね。さて、新年と言えば初詣です。私は、実家の風習なのか、毎年元旦に初詣に行きます。そして、当然のようにおみくじを引きます。ちなみに2019年は「末吉」でした。
おみくじの良い悪いの順番は各地域により異なりますが、両親より教わった順番は「大吉→吉→中吉→小吉→末吉」です。(※おそらく私が通う神社に凶はない)これまで5年連続で「大吉」を引いていた私は2019年の「末吉」という知らせに「大吉」のを引いたときのようなワクワクするような嬉しい感情にはなりませんでした。
正直、少し残念な気持ちになりました。あなたはいかがでしょうか? おみくじの結果次第でどのような感情になりますか?
さて、なぜ私は残念な感情になったのでしょうか?これは親からの影響が大きいです。幼少期から大吉なら「今年はいいことがあるよ!」と言われ、「末吉」なら「コツコツ頑張らんとね。あと事故とかには気を付けなよ」などと“意味づけ”をされてきたからです。
つまり、過去に「大吉=良いことがおきる」、「末吉=良いことはあまりない」というような思考パターンを組み込まれてしまった結果、2019年の末吉を引いた瞬間の5秒は「残念だな」と感じてしまったのです。
しかし、5秒だけは「残念だな」と感じたわけですが5秒間で切り替えました(笑)。どのようにして切り替えたのか? シンプルで「結局は自分次第」という信念に立ち戻っただけです。
冷静に考えると「大吉」を引いた人全員に幸運だと思う出来事が起こるかは未知数ですし、逆もしかりです。そもそも先に例を挙げたようにおみくじの意味づけは親次第であったりするものです。
「大吉」は「慢心につながるから気を付けるように」、「末吉」は「月を重ねるごとに年末にかけて良くなる」などと子供に対し親が意味づけることでなんとでもなるわけです。
このように自分自身がメンタルの仕組みを理解してから「大吉でも末吉でも自分次第だ」ととらえるようになりました。
朝イチのティショットへの意味づけ
実は、ゴルフにおいてもこのようなおみくじの結果で起きる感情と同類の感情の起伏はあるものです。
「朝イチのティーショットでうまくいけば良いスコアが出る」
「朝イチのティショットでうまくいかなければスコアが出ない」と。
冷静に考えれば、最初のホールであれ最後のホールであれ18分の1であるわけですから一喜一憂せずに次のホールに向かえば良さそうですが、過去の経験からできあがった「スコアは朝イチのティショットに左右される」という信念が強ければ強いほど、朝イチのティショットに感情を左右されることになったりします。
今回はおみくじを例に感情の起伏について考えたように、起きた出来事に対しての自分の感情とその裏にあるとらえ方について客観視することはひとつのメンタルトレーニングになります。
「朝イチのティショットでOB」という起きた現象は変えられません。しかし、その意味づけは自分次第でなんとでも変えることができます。
ちなみに起きる出来事に一喜一憂したくないという方にはアスリートにおすすめするとらえ方を紹介しておきます。それは、出来事に対し「ニュートラル」にとらえることです。なんでもかんでもプラスに意味づけするとそれはそれで無理を感じたり、きつく感じたりする方もいます。
そうであれば、プラスでもマイナスでもなく中間的なニュートラルな視点で起きた出来事を「評価しない」ことです。少し冷めたような物の観方に感じられるかもしれませんが、ゴルファーとして自分のパフォーマンスを目の前のワンショットで出したい方はひとつおすすめの思考法ですね。
今回は、年末と言うこともありおみくじを題材にしてみました。ひとつのメンタルコントロールの視点として加えてみると生活もゴルフも面白くなるかもしれませんね。