テーラーメイドの新シリーズ「SIM」
テーラーメイドの新シリーズ「SIM（シム）」。空気抵抗を軽減するヘッド形状が特徴で、前作のMシリーズで好評だったツイストフェース、スピードインジェクションも継続。ドライバーはSIM、SIM MAXの2モデルがラインナップされ、いずれもヘッド体積は460ccだ。
テーラーメイドの新作、SIMドライバー（左）とSIM MAXドライバー（右）（写真/メーカー提供画像）
さっそくプロゴルファー・中村修がSIMドライバー2モデルを試打。試打したのは2モデルともロフト角9度、シャフトはSIMが「テンセイシルバーTM50」、SIM MAXが「テンセイブルーTM50」のSフレックスを使用した。いずれも、それぞれのクラブに純正シャフトとして装着されているシャフト。ヘッドスピードは45m/s前後で試打した。
振り抜きが気持ち良い「SIM」ドライバー
まずはSIM。中村曰く「前モデルでいうところのM5にあたるポジション」のモデルとのことだが、ヘッド形状は海外プロ好みに洋ナシ型となっている。アドレス時の印象はどうだろうか。
ソール部のイナーシャジェネレーター（ロゴが入った部分）が特徴的なSIMドライバー。こちらはスライディングウェートも搭載（撮影/有原裕晶）
「ソール部にある、空気抵抗を軽減させるというイナーシャジェネレーター（大型ウェート）の形状は独特ですが、構えてみると隠れるので違和感もないし、座りも良いです。クラウンのカラーリングもM5、M6とは違いますね。どちらかといえば、同社のMグローレに近い感じです」
打ってみると、軽めのドローボールで254ヤードの飛距離。中村のインプレッションを聞いてみよう。
「打感が非常に柔らかくて、打ちやすいです。何球か打ちましたが、打ち出し方向にまっすぐ行く弾道が多く、大きく球が曲がるような感じはしませんでした。正直、イナーシャジェネレーターで空気抵抗が減っているかどうか、という点は体感では感じ取れないんですが、すごく軽く振り抜けることはたしかですね」
寛容性の高い「SIM MAX」ドライバー
もう一方のSIM MAXは、洋ナシではなく丸顔な見た目。スライディングウェートが非搭載、ソール後方の固定ウェートも18グラムと重めで、SIMよりも寛容性が高い設計となっている。前作でいうM6に相当するモデルと言えそうだ。
ソール後方のウェートを重くし、さらに寛容性を高めたSIM MAXドライバー。スライディングウェートは搭載されていない（撮影/有原裕晶）
SIM MAXドライバーでは中村はさらに飛距離が伸び、トータル261ヤードを記録。打った中村のインプレッションを聞いてみよう。
「発表会に登壇した塩見好輝プロが『MAXのほうがスピン量が出るので、コントロールしやすいのはコッチ』という話をされていましたが、実際に打ってみるとたしかにその通りだな、という印象です。つかまりの良さ、適度なスピンによるコントロール性がいいのはMAXですね。打感の柔らかさもMAXのほうが感じられました」
とはいえ、中村の場合はSIM MAXのほうが一発の飛距離は出ていたので、このあたり、どちらが飛ばせる、どちらが合うはゴルファー次第となるだろう。
実際、自分が使うとしたら？ という質問に、中村はこう答えている。
「僕が選ぶとしたらSIMですね。洋ナシ型の見た目と、感触が好みでした。直進性の高さは両モデルとも持っていますが、ある程度コントロールしたいならSIM MAXですかね。最大の違いはスライディングウェートの有無なので、持ち球や出したい弾道をイメージしてアジャストできるSIMと、自分の持ち球通りに攻めていくSIM MAXという選び方もできそうです」
ツアープロたちも続々スイッチが進むSIM。Mシリーズに続いて、SIMもツアーシーンにおいて大きな存在感を放つのは間違いないだろう。
テーラーメイドの新作ドライバー「SIM（シム）」と「SIM MAX」をプロが速報試打！
www.youtube.com
