“ビッグイージー”ことアーニー・エルスがシニアデビュー。米チャンピオンツアーの今季開幕戦、三菱エレクトリック チャンピオンシップatフアラライに参戦し、2014年のミゲル・アンヘル・ヒメネス以来6年ぶり2人目のデビュー戦Vを目指す。

エルスは今週チャンピオンズツアーデビュー

南アフリカで生まれ育った無名の青年が94年の全米オープンで三つ巴のプレーオフを制しメジャーチャンピオンに輝いたのが24歳のとき。あれから26年の歳月が流れたかと思うと隔世の感がある。

「チャンピオンズツアーデビューにはすごく興奮しています。(レギュラーツアーで)一緒に戦ってきた選手たちとまた一緒の舞台に立てる。この場にいられることはとても特別で特権とすら感じています。自分もツアーの役に立てるよう“仲間たち”と頑張りたい」とエルス。

「シニアだからといって見くびれない。彼らの実力は相当なものだから自分の“A”ゲームを持ってこなければ太刀打ちできないでしょうね。でもやっぱり旧交を温めて楽しみたいというのが一番」

エルスは全米オープン2勝、全英オープン2勝を挙げているがメジャーではタイガー・ウッズに栄冠をさらわれる場面が多く“シルバーメダルコレクター”と呼ばれたもの。“たられば”は禁物だがもしタイガーがいなかったらおそらくグランドスラムを達成していただろう。

画像: 米チャンピオンツアー「三菱エレクトリック チャンピオンシップatフアラライ」に出場するアーニー・エルス(写真は2019年の全英オープン 撮影/姉崎正)

米チャンピオンツアー「三菱エレクトリック チャンピオンシップatフアラライ」に出場するアーニー・エルス(写真は2019年の全英オープン 撮影/姉崎正)

「タイガーがいなければ」と思っていたのはエルスだけではない。今年5月に50歳になるジム・フューリックや6月の全米オープンの最中に誕生日を迎えるフィル・ミケルソンもそう。彼らも相次いでシニア入りする。

3人は現在もレギュラーツアーで活躍しており、50歳になった途端すぐにチャンピオンツアーを主戦場にするわけではなさそうだ。最初は両ツアーを行ったり来たりしながら徐々に戦いの場をチャンピオンズツアーに移していくと目されている。

現在55歳のリー・ジャンセン(全米オープン2勝)は生涯2度目のデビュー(プロデビュー&シニアデビュー)当時をこう振り返る。

「50歳になる前最後の試合(ウィンダム選手権)でブルックス・ケプカと一緒に回ったんです。ジョークかと思いましたよ。ティショットはユーティリティなのに、我々がドライバーでつかまるハザードを楽々と超えていくし、セカンドはすべてウェッジでビシッ! あわや50台(をマークする)かと思いました。どうやってこんな選手と渡り合えば良いのか? 途方に暮れました。引導を渡された気分だった。でも私にはチャンピオンズツアーがあった。戦える場所があってよかった!」

大物がシニア入りする今年、どんなエピソードが生まれるのだろう?

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