今週の米女子ツアー「ゲインブリッジLPGA」に出場が決まった河本結。2020年から米女子ツアーを舞台に戦う河本について、プロゴルファー・中村修が語る。

今季から米女子ツアー参戦。今週が“初陣”

河本結選手が今週開催の「ゲインブリッジLPGA」でいよいよ米女子ツアーデビューを果たしますね。2020年は海外を主戦場に戦う彼女に、今週は注目したいと思います。

2018年にステップ・アップ・ツアーの賞金女王となり、2019年はレギュラーツアーに本格参戦した河本選手。3月開催の「アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI」でさっそく初優勝を挙げましたね。その後も活躍を続け、トップ10回数はシーズン通して11回、賞金ランクは6位と大躍進を果たしました。

画像: 2020年から米女子ツアーを主戦場にする河本結(写真は2019年のmeijiカップ 撮影/岡沢裕行)

2020年から米女子ツアーを主戦場にする河本結(写真は2019年のmeijiカップ 撮影/岡沢裕行)

彼女の良いところは、攻め続けて積極的にバーディを狙っていくところにあります。2019年のスタッツを見てみると、総バーディ数は366(5位)、1ラウンドあたり約3.6個バーディを獲っています。

個人的にはもう2勝くらいしてもおかしくないくらいのプレー内容だと思っていましたが、バーディを積極的に狙うプレースタイルゆえかボギーを打って崩してしまい、勝ちきれなかった部分もありました。

スタッツを見てもリカバリー率(59.2742、56位)や3パット率(4.2012、61位)など、課題がないとは言えません。それでも、飛距離も出て積極的にバーディを狙える、何よりそういったプレーができる強いメンタルを持っている選手なのは間違いがありません。河本選手を指導する目澤秀憲コーチもその点を評価しています。

「非常にポジティブな性格だし、自分で考えてゴルフができるプレーヤー。それはすごく大事なことです。トレーニングもしっかりできているし、(2019シーズンで)足りなかったリカバリー率や3パットもオフの間に積み重ねて準備しているので、結果が非常に楽しみです。環境が変わったアメリカでも活躍してくれると思います」(目澤コーチ)

同年代・畑岡奈紗の存在も刺激に

少し遡って2019年初頭、河本選手はインタビューでこう発言していました。

「私も海外に行きたい、自分の中では23歳のときには行きたいなって思っています」(河本)

当時描いていた青写真よりも早い段階での海外進出は、レギュラーツアーで結果を出せたこと、東京オリンピックが近づいていること、そして米女子ツアーを主戦場にする同年代・畑岡奈紗選手の存在も大きな要因のひとつでしょう。

現在米女子ツアーを主戦場にする畑岡選手ですが、2019シーズンは国内ツアーにも5試合参戦し、2勝を挙げています。以前から「奈紗(畑岡奈紗)と全米女子で戦いたいです」と、夢の舞台で活躍する同年代に刺激を受けていた河本選手ですから、国内ツアーで畑岡選手のレベルの高さを目の辺りにしたことも、海外進出へ踏み出すきっかけになったのでしょう。

2018年はステップ、2019年はレギュラー、2020年は海外と、目覚ましい速さで飛躍する河本選手。今回の決断にはもちろんリスクもあるでしょうが、それを恐れずに挑戦する姿勢は素晴らしいですよね。ツアー間の移動距離も日本よりも膨大ですし、コースや芝など環境が変われば決してうまくいくことばかりではないと思います。ですが、それを乗り越えて海外でも活躍してくれる選手だと私は思います。まずは今週の初陣に注目ですね。

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