ロフト角は25~49度、約8度刻み
近年アメリカでは、9ホールのハーフプレーのラウンド数が上昇してきています。軽量小型バッグを担ぎ、少ないクラブ本数で、18ホールのフルラウンドよりもカジュアルにゴルフを楽しみたいという人が増えてブームになっているんです。
そんななか、ゴルフをもっとシンプルに楽しもうというコンセプトを基にデザインされた、「4本のアイアンセット」が米国で限定発売されクラブマニアの間で話題になっています。
その名も「カラーセオリーアイアン」。ゴルフウェアブランドの「アシュワース」や「フィドラ」を立ち上げたジョン・アシュワースが2012年に設立した「LINKSOUL」(リンクソウル)と、日本のクラブメーカー「三浦技研」の製品を米国で展開する「MIURA GOLF」とのコラボで生まれたこのアイアン。4本なだけあって、当然ですが通常のアイアンとはロフト設定なども異なります。ではスペックを見てみましょう。
【カラーセオリーアイアン】
ロングアイアン(赤) 25度、38.5インチ
ミドルアイアン(黄) 32度、37.5インチ
ショートアイアン(ターコイズブルー) 40度、36.5インチ
ウェッジ(紫) 49度、35.5インチ
※シャフトはすべて「KBS Sテーパー ブラック」(フレックスは、R、S、Xの3種ラインナップ)
通常のアイアンでは番手間のロフト角はだいたい4度刻みで設計されていることが多いですが、カラーセオリーアイアンはそれを約7~9度にして本数を減らし、ミニマリスト(最小限)に抑えるという考え。
その思想はデザインにも表れていて、ヘッドにはメーカー名どころか、番手を表す数字も彫られていません。ソールに両メーカーのロゴ、そして番手の代わりとなるシンプルな色ドットが配されているのみです。
番手と番手の間が7~9度あるということは約20ヤードのギャップを埋めていく事が必要なので、強弱、上下、左右などテクニックを披露できる見せ場になるでしょう。ヘッド形状は硬派ゴルファーが好む軟鉄鍛造のマッスルバック形状です。
アシュワース氏と共にリンクソウルを立ち上げ、カラーセオリーアイアンにも携わったジェフ・カニングハム氏は、4本セットアイアンというコンセプトが生まれた経緯について、自身の経験も交えてこう語っています。
「私自身、どうしても仕事と家族の時間が優先となり18ホールをプレーする機会が段々減ってきて近所にあるコースで9ホールを歩いてプレーする事が多くなりました。本数を減らして担いでプレーするようになり、いろいろ試行錯誤を繰り返していてアイアンは偶数番手の4番、6番、8番、PWで十分楽しめると感じました」(ジェフ氏)
気になるアイアンセットの値段は4本セットで1300ドル(14万3000円)。限定25セットの販売でしたが、すぐに完売になってしまったとのこと。現在、追加のリリースを熱望するクラブマニアのために第2弾の準備を進めていて、リリースは今春以降になるそうです。
手軽に9ホールを楽しみたいゴルファーなら「LINKSOUL」のHPは要チェックですね。