今江:杉山プロ、さっそくなんですが実は僕、体格の割に飛ばないのが悩みで。
杉山:(体格を見て)ソレ嘘ですよね(笑)。飛距離はどのくらいなんですか?
今江:だいたい250ヤードくらいです。
杉山:たしかに、それはもっと飛んでもよさそうですね。
今江:やっぱり同僚(プロ野球選手)と回っていると、20~30ヤード置いていかれるんですよ。それで今回は、杉山プロに何とかしてほしいなと思っていて。
杉山:ちなみにゴルフ歴とかベストスコアは?
今江:ゴルフ歴はプロになってからなので18年になります。ただ、僕らプロ野球選手はシーズン中はゴルフはやらないので、18年といってもオフの12月、1月しかやらないんですよ。ベストスコアは一応、72です。
杉山:エッ! お上手じゃないですか。
今江:今後はアンダーパーを出したいんですけど、大抵フルバックからのプレーなので、ドライバーショットが飛ばないとセカンドショットがきつくなるんです。そうなると、なんとかパーを拾うゴルフになってしまうので、アンダーパーがなかなか出せなくなるんですよね。
杉山:なるほど。バーディを狙うゴルフをしたいわけですね。
今江:そうなんです。そのためにも、「つかまるドライバーショット」の打ち方を教えて欲しいんです。
――レッスンに際し、まずは今江のスウィングをチェックすることに。数球打ち、平均ヘッドスピードは47.9m/s、平均飛距離は254ヤード。飛距離や弾道のブレ幅は少ないものの、安定してスライス気味のショットが出ていた。
今江:基本、今みたいなスライスなんです。
杉山:綺麗なスウィングだし、安定性はありますね。……でも多分、かなり抑えて振っていますよね。
今江:はい。抑えてます。というのも、野球のバッティングでは、ボールの内側を叩いてスライス回転を掛けないといけないんです。その癖があるので、ドライバーを思い切り振ると凄くカットに入っちゃうんです。それで、抑えているんですよ。
杉山:なるほど。ひとつ気になったのは、左手の甲が目標方向を向くウィークグリップなんですよね。私の場合はグリップをしたときに、正面から見ると、左手の拳(こぶし)が3個くらい見えているフックグリップなんですけど、今江さんの左手の甲は目標方向を向いて拳が一つも見えないウィークグリップになっています。
今江:ウィークグリップ、ダメなんですか?
杉山:今江さんのようにウィークグリップで、バックスウィングでコックを入れようとすると、クラブは体の正面で縦方向に上がっていくんです。するとトップで左手首が甲側に折れ、フェース面が開いたトップになります。それがつかまらないショットにつながっていたんです。
今江:あ、そう! そこなんですよ。僕はトップで左手が平らにならずに甲側に折れてしまうんですよ。でもプロの人を見ると、トップで左手甲は平らになってますよね。フックグリップ、どう握ればいいんですか?
杉山:今までは、左手のグリップを手の平全体で握っている感覚だったと思います。これを指をシャフトに絡ませるようにして握ってみてください。どうですか、手の平とグリップの間にちょっと隙間がある感じになりませんか?
今江:あ、なります!
杉山:これで正面から見て拳が2~3個見えるように被せて握り、右手は合わせるだけ、これでグリップは完成です。
今江:なるほど。できました!
杉山:グリップが出来たら、そのままバックスウィングで左手の親指の方にクラブを乗せながら上げていくと、クラブは自然に右斜め前に上がっていきます。するとトップでフェースはシャットになり、そのまま下ろしてくれば球がつかまるようになります。
――フックグリップで握り直し、再びボールを打つ今江。
杉山:お! トップの手の形、良くなりましたね! あとスウィング的にアドバイスをするとしたら、左手一本で上げていくイメージで振ってみてください。右手が入ると力が強いぶん、トップで左手を甲側に折ってしまうんです。
今江:(左手一本素振りを試しながら)……なるほど。たしかに左手一本の素振りをやると、良い感じです。ただ、右手をつけるとどうしてもフェースが開いちゃいますね。
杉山:右手と左手のグリッププレッシャーはどれくらいで握っていますか?
今江:同じくらいですね。
杉山:だったら、左手を若干、強めに握りましょう。左手が主体で、右手は添えるだけのイメージで。
今江:グリップ圧も左手のほうが強めが正解だったんですね。
杉山:あと、私はドラコン用の長いドライバーを使っているので、構える時に少し手元を浮かせたハンドアップにして構えるようにしているんです。
今江:あ、僕もね、ハンドアップな構えにすると打ちやすいんですよ。でも、みんなにも下げたほうがいいって言われて……。ハンドアップだったら左手の手首が平らになるイメージが湧くんですよ。
杉山:今江さんのハンドアップは極端になり過ぎていないので、許容範囲です。それなら、イメージが湧くほうで良いと思いますよ。
――フックグリップとハンドアップを実践しながら、再び打つ今江。「スバ~ン!」と良い打音がスタジオに響く。
杉山:お! ヘッドスピード50m/s! 最初よりもだいぶ上がりましたよ。
今江:ハンドアップにすると、凄くやりやすいですね。フックグリップも違和感はないですね。これでドローボール打てますかね。
杉山 軌道が良いので、もっと慣れてくれば打てるようになると思いますよ。今江さんはスウィングを変えても対応できてしまうタイプのようですので、まずは、今やっているスウィングをしっかりと身に付けてもらうということが大事ですね。
今江:そうなんですよ。僕は野球でも器用貧乏なほうで、いろんな打ち方が出来るんですけど、でも、ゴルフの場合はね……。一つの動きをしっかりと体に染み込ませて覚えるということが大事なんですよね。
杉山:そうなんです。もちろん、ラウンド中に微調整は必要になってくるので、状況に応じて変えられるというのは悪くないことなんですけれどね。
今江:分かりました。いやぁ、今後が楽しみです。
杉山:できそうですか。
今江:いや、やりますよ! できないなんてことはないんです。
杉山:さすが、アスリート。頑張ってください!
協力/新橋ゴルフスタジオ