「アイアンの精度をあげるために去年から打つボールの周りにボールを4つ長方形になるように置いて、そのボールに当たらないように打つ練習をしています」(安田祐香、以下同)
体のバランスを整えるために行なっているという“左打ち”。それと並んで、安田祐香が昨年から欠かさず行なっているというのが、この練習法。ショートアイアンを得意とする安田だが、その精度にさらに磨きをかけようと取り組んでいるというが、始めたきっかけはどんなことだったのだろうか?
「下(イン)から入って引っかけが多かったときに、コーチに言われて(実際に打つボールの)右下と左上にボールを置いてドロー回転が強くならないようにする練習をしていたんです。ただ、その2球だけだとカットに入ってしまう可能性もあるので左下と右上にもボールを置いたほうがいい塩梅(あんばい)かな? と思って(笑)」
実際に見てみると、4球の幅はかなり狭く、アベレージゴルファーならばちょっと怖くてスウィングをためらうほどに見える。それだけに、4球ボールを置く練習法はインパクトだけでなく、テークバックの練習にもなるという。始動からアウトサイドやインサイドに上げてしまうとボールに当たってしまうからだ。
「ボールに当たらないように真っすぐバックスウィングして、インパクトでは長くフォローを取るようにしています。最初はボールに当たっちゃうので、少し(間隔を)広めに置いて、慣れてきたらどんどん狭めていきます。でもナイスショットは中々出ないです(笑)」
昨年からこの練習法を毎日欠かさず行うだけあって、今ではヘッドが1.5個分通るか、通らないかくらいまで狭くなっているという。いかにも切れ味鋭いアイアンショットが生まれそうだ。
この練習法、安田にとっては「毎日する」ことがポイントなのだそうだ。
「(ボールを)置いてなかったら、クセが出てしまうんです。毎日繰り返し練習して、試合ではなにも考えないようにします。こういう練習をしていると、試合でもイメージを出しやすいんです」
最後に、この4球ボールを置く練習法はアベレージゴルファーが試しても効果が得られるのか? と聞いてみた。
「そうですね。ボールではなく、アライメントスティック(棒)を置いてもらって、段々幅を狭くして精度を上げていくのもいいと思います」
安田祐香が取り入れている「左打ち練習」と「アイアンの精度を高める練習」、自身の練習に取り入れてみてはいかがだろうか?
取材協力/ポートアイランドゴルフ倶楽部 撮影/有原裕晶