元プロ野球選手の秋山幸二を父に持つ、スポーツキャスター・秋山真凜。自身もジュニア時代にはプロゴルファーを目指し、日本女子アマチュアゴルフ選手権にも出場経験がある秋山が、YouTubeのレッスン動画の総再生回数2500万回超えの人気レッスンプロ・原田修平のレッスンを受講! あるストレッチを習ったら……5分で17ヤード飛距離が伸びた!?

体のねじれを意識するには、まず足首から

秋山:原田プロの動画チャンネルでは、“人間離れした体のキレ”というのが、話題になっているとか。

原田:意識しているわけじゃないんですけど、いつの間にか、そうなっちゃいました(笑)。ボクは以前からドラコンの競技にも出たりしているんですけど、身長163センチのこの体で、どうやったら飛ばせるかを考えていくうちに、トリッキーというか、特徴的な動きになったという感じですね。

秋山:私も身長が158センチと大きくないので、なかなか飛ばないんですよね……。

画像: 秋山真凜(左)と原田修平(右)。身長の差は5センチ

秋山真凜(左)と原田修平(右)。身長の差は5センチ

原田:なるほど。では、体のキレをアップして、飛距離を伸ばすための練習法を紹介しましょう。テーマは“ねじれ”です。

秋山:スウィングのねじれというと、トップからの切り返しで意識はしますけど……、

原田:人間の体、筋肉というのは、ゴムやバネと同じように、ねじると元の状態に戻ろうとする性質を持っているんです。これは「伸張反射」と呼ばれるもので、ねじれた筋肉が元の状態に戻ろうとする力を利用することで、効率よく飛ばせるようになるんです。より深く体がねじれて、大きい筋肉を使ってインパクトに向かうことができれば、スウィングのスピードやパワーがアップして、飛ばしに繋がっていくというわけです。

秋山:私たちアマチュアは、どうしてもトップから手や腕の力でクラブを下ろそうとしてしまいがちですよね。バックスウィングで体をしっかりねじれると、伸張反射によってトップからの切り返しがオートマチックになって、ダウンスウィングでクラブをより加速させることができるんですね。

原田:そのとおりです。では、さっそくレッスンを始めていきましょう。まず、現状のスウィングをチェックしたいので、7番アイアンでボールを打ってみてください。

秋山:分かりました。……何球か打ってみましたが、ナイスショットしたときのキャリーとランのトータル飛距離は141ヤードですね。

画像: 7番アイアンでスウィングする秋山真凜。

7番アイアンでスウィングする秋山真凜。

原田:さすが、プロを目指していただけあって、とてもキレイでスムーズなスウィングをしていますね。ただ、もう少し深く体をねじれる動きができると、もっと飛距離は伸びますよ。では、そのための体操というか、ストレッチを紹介しましょう。バックスウィングの体のねじれというのは、まず足首から作っていくんです。

秋山:足首ですか? いままで足首のねじれは意識したことがないですね。

原田:バックスウィングではまず、いちばん地面に近い右の足首からねじれて、それが太ももから股関節というように、徐々に上へ上へと伝わっていくことによって、より深く体をねじることができるんです。そのスタート地点になる足首がねじれて、それが戻ることによってパワーが生まれるということを、まずは脳にインプットしてあげるんです。

秋山:なるほど。そういうイメージを持つことが大事なんですね。

原田:足首の可動域をアップさせることで、その動きをより意識できるようになります。まず、左手でクラブを杖のように立てて持ち、左足を上げて右足1本で立ちます。この状態から体をグッと右に回して、元に戻ります。体を右に回すときに、右の足首が深くねじれ、右足首の筋肉の伸張反射によって、体が左に回転して戻る。これがバックスウィングからトップ、そして切り返しからダウンスウィングに入る瞬間の動きになります。このねじって戻す動きを両方の足で繰り返し行うといいでしょう。

画像: 左手でクラブを杖のように立てて持ち、右足1本で立った状態から体をグッと右に回す

左手でクラブを杖のように立てて持ち、右足1本で立った状態から体をグッと右に回す

秋山:とてもシュールというか、奇抜な動きに見えるかもしれませんけど、実際にやってみると、足首からねじれていく感覚が分かりやすいですね。スウィング中は股関節の動きは意識できても、足首のねじれまではなかなか意識しにくいじゃないですか。

原田:このストレッチを行うことで、足首のねじれがより意識しやすいはずです。ラウンド前のストレッチとしても、足首の可動域がアップするので、とても効果的ですよ。足首のねじれも意識してほしいんですが、それ以上に大事なのが、やっぱり股関節の動きなんです。そこで道具を使って股関節の動き、ねじれを意識するためのストレッチを、次に紹介しましょう。

秋山:なんかお皿みたいな形をしたグッズですね。それをどうやって使うんですか?

画像: 原田が取りだしたのは底がツルツルのディスク。果たしてどのように使うのか

原田が取りだしたのは底がツルツルのディスク。果たしてどのように使うのか

原田:このディスクに片足を乗せて使うんですが、底がツルツルと滑りやすくなっているんですよ。これを使ったスクワット運動を行うことで、股関節の可動域を広げるとともに、股関節をねじることによってパワーを溜める感覚をつかむことができるんです。では、実際にやり方を説明しましょう。

秋山:お願いします。

原田:左足をディスクに乗せ、真横にスライドさせながら体を右にねじり、右ひざがの角度が直角になるぐらいまでスクワットします。このとき、右ひざはその場で正面に向けたまま、外側や内側に流れないように注意してください。股関節が深くねじれていることを意識しましょう。

秋山:なるほど。テークバックの動きにとても近いですね。

画像: 左足をディスクに乗せ、真横にスライドさせながら体を右にねじり、スクワットした状態から一気に元の姿勢に戻す

左足をディスクに乗せ、真横にスライドさせながら体を右にねじり、スクワットした状態から一気に元の姿勢に戻す

原田:次に、深くスクワットした状態から、右足で地面を強く踏み込み、右ひざを伸ばす動きで左足を素早くグッと引きつけ、元の姿勢に戻ります。このときの瞬間的な股関節のねじり戻りのパワーで、クラブを効率よく加速させることができるんです。

秋山:まさに、原田プロがおっしゃったバネやゴムのような動きですね。原田プロは簡単そうにやっていますけど、実際に自分でやってみると、けっこうキツイですね。でも、股関節に効いているのが分かります。

原田:左足を開くときよりも、引きつけて戻すときのスピードを速くするのがポイント。最初は胸の前で両腕をクロスさせた状態から始めて、慣れてきたらグリップの形を作って、実際にクラブを持っている感覚で行うといいですね。

秋山:たしかに、そのほうがイメージが湧きやすいし、動きをスウィングにリンクさせることができますね。

原田:これも日頃のストレッチだけじゃなく、ラウンド前のストレッチとしても行うと、足首や股関節の可動域が広くなって、体の動きにキレが出てきますよ。

秋山:この股関節のストレッチも、動きとしてはとても地味に見えますけど、足首のストレッチと同じように、実際にやってみるとキツくて、すごく効きますね。特に、いままではスウィング中に意識がなかった足首のねじれを、ストレッチした後はとても感じられるようになりました。

原田:その感覚を忘れないように、ボールを打ってみましょう。果たして、効果が表れているのか、楽しみですね。

秋山:分かりました。じゃあ、さっきと同じ7番アイアンで打ってみますね。――エッ、ウソでしょう? ストレッチの前は141ヤードだったのが、158ヤードも飛んじゃいましたよ!! 信じられないので、もう一回打ってみますね。――さっきよりも右に飛んだ分、少し飛距離は落ちましたけど、それでも152ヤード飛びました。

画像: 152ヤードを記録したときの秋山のスウィング。

152ヤードを記録したときの秋山のスウィング。

原田:ストレッチ前と後で、スウィングしたときの感覚に変化がありましたか?

秋山:足首と股関節がしっかりねじれて、バックスウィングからトップで深く体が回るようになりました。スウィングスピードも速くなった感覚があるし、ボールの勢いも力強くなりました。地味でキツイけど簡単な足首とストレッチをしただけで、飛距離が10ヤード以上も伸びて、力強いボールが打てるようになるなんて、ちょっとビックリです。

原田:秋山さんはジュニアからゴルフをやっていた上級者で、ある程度はねじれを利用して打てていたと思いますが、それがこのストレッチによって、より深いねん転ができるようになったということですよね。それが10ヤード以上の飛距離アップに繋がったわけです。

秋山:やっぱり、ゴルフは飛距離がアップするとうれしいし、楽しい気持ちになりますね。今すぐにでも、コースに出たくなっちゃいました。他にも、飛距離アップに役立つ練習法を教えてください!!

原田:分かりました。では、次回は首や肩甲骨周りの柔軟性とキレをアップして、より遠くへ飛ばすための練習法を紹介しましょう。

秋山:それは楽しみですね。次回もよろしくお願いします!!

協力/新橋ゴルフスタジオ

画像: 飛距離を伸ばす!足首と股関節の使いかた【原田修平プロ×秋山真凜】 www.youtube.com

飛距離を伸ばす!足首と股関節の使いかた【原田修平プロ×秋山真凜】

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