日本のゴルフ界発展に貢献した人物やギアを表彰するゴルフダイジェストアワード。2020年もたくさんの投票をいただき、受賞者が決定した。栄えある受賞者たちをご紹介!

読者大賞は“スマイリングシンデレラ”と“ZOZO選手権開催の立役者”

社会的・文化的にゴルフの認知度を高めゴルファーに多くの感銘を与えた人物に贈られる「読者大賞」。2020年ゴルフダイジェストアワードでは多数の投票の結果、2名が受賞する運びとなった。

1人目は、女子プロ・渋野日向子。1998年度生まれの黄金世代の1人で、2019年8月に開催された「全英女子オープン」で優勝し、日本人として実に42年ぶりとなる海外メジャー制覇の偉業を成し遂げた。

画像: 海外メジャー制覇、国内4勝と躍進した渋野日向子が読者大賞を受賞

海外メジャー制覇、国内4勝と躍進した渋野日向子が読者大賞を受賞

国内ツアーでもルーキーイヤーにして4勝を挙げ、シーズン終盤は賞金女王争いを繰り広げるなど、終始注目を集め続けた渋野。トレードマークの“笑顔”でゴルフ界を明るくしてくれたニューヒロインと言っていいだろう。今回の受賞にあたって、渋野本人からコメントをもらった。

「この度は読者大賞という名高い賞に選んでいただき、大変光栄に思っています。ゴルフを始めた時から読んでいた雑誌ですので、これからもたくさん取り上げていただけるよう、また読者の皆様のお目にかかれるよう、精一杯頑張っていきたいと思います。これからも応援、よろしくお願いします!」(渋野)

さらに、もう1名。ZOZO前社長であり、初の日本開催となるPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」の立役者、前澤友作も読者大賞に輝いた。

画像: ZOZOの創設者であり、日本発の米PGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」を開催し、ゴルフ界を盛り上げた

ZOZOの創設者であり、日本発の米PGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」を開催し、ゴルフ界を盛り上げた

ロリー・マキロイやタイガー・ウッズ、松山英樹らPGAツアーで活躍する選手たちが日本のコースで戦い、それを間近で見ることができるツアーファン垂涎モノのビッグイベントとなった「ZOZO」。記念すべき第1回大会は、タイガーと松山が優勝争いを繰り広げるという熱い展開の末、タイガーが史上最多に並ぶ通算82勝目を挙げて幕を閉じた。

渋野のコーチ、青木翔がレッスン・オブ・ザ・イヤー。「那須の神様」が特別功労賞に

続いて、優れたレッスンに対して贈られる「レッスン・オブ・ザ・イヤー」に輝いたのは、選手の自立を促す独自の指導法で教え子である渋野の才能を開花させた、青木翔コーチ。

画像: 渋野(中)が師事する青木翔コーチ(右)。シーズン終盤のエリエールレディスで鈴木愛に競り勝ち逆転優勝。ツアー4勝目を喜ぶ一コマだ

渋野(中)が師事する青木翔コーチ(右)。シーズン終盤のエリエールレディスで鈴木愛に競り勝ち逆転優勝。ツアー4勝目を喜ぶ一コマだ

青木の受賞に「私と同時に、青木コーチもレッスン・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、うれしく思っています!」と、渋野からも祝福の声が届いた。そして、青木からもコメントが届いているのでご紹介しよう。

「いやぁ、テンプレートのような言葉になりますが、このような名誉ある賞をもらえて本当に光栄です! というのも、ゴルフダイジェストは僕が選手のころから読んでいて、コーチになってからもいろいろな視点や情報を与えてくれる存在でした。しぶこのメジャー優勝で僕にとっても激動の1年になりましたが、レッスン・オブ・ザ・イヤーへのノミネートもその一つ。まさか僕のキャリアの中で受賞できるとは思ってもいませんでした」(青木)

渋野のほかにも将来有望なツアープロや、トップレベルのジュニアも指導するが、教え子が結果を残している要因を、自身ではどのように考えているのだろうか。

画像: 渋野らを育てた独自の指導法が高い評価を得て受賞。週刊ゴルフダイジェストにて「笑顔のレシピ」を連載中だ

渋野らを育てた独自の指導法が高い評価を得て受賞。週刊ゴルフダイジェストにて「笑顔のレシピ」を連載中だ

「それは成長している選手の覚悟によるところが大きい。僕は彼らに技術と、成長のきっかけやヒントを与えるだけです。それを信じてやり続け、ついてきてくれた選手、サポートしてくれた人たちの力が合わさって、大きな結果が生まれているんだと思います。あとは運もありますかね(笑)。でも、運って日ごろから一生懸命取り組んでいないとつかめないもの。機会を逃さない選手は、やっぱり真摯に取り組んでいます。この受賞も少なからず運の要素もあると思いますが、選手の成長に真面目に向き合って指導してきたからこそ、いただけたものだと思っています」(青木)

今後、目指したいコーチ像はどういったものなのか。

「もちろん、プロで活躍する選手、大きな大会に勝つ選手を育てたいと思っています。でもそれより、ジュニアを含め教えている子たちにとって『夢や成長のサポートをする存在』でありたい。僕が教えた子が、全員メジャーチャンピオンになれるわけではありません。だから、彼らが『いいスコアの出せる上手なゴルファー』である前に、自分の人生を有意義なものにできる人間になってほしいと思って、ゴルフの技術を教えつつ、人間性もみっちり指導していきます!」(青木)

続いて、長年にわたりゴルフ界、レッスン分野に貢献した人に贈られる、レッスン・オブ・ザ・イヤー特別功労賞を受賞したのは、故・小針春芳。「那須の神様」の異名を持ち、戦績は日本オープンを2度制し、通算6勝。戦後のプロゴルフ界を飾った名手の1人で、日本プロゴルフ殿堂入りも果たしている。長年にわたるゴルフ界への貢献により受賞となった。

画像: 1921年に生まれ、2019年に惜しまれつつこの世を去った小針。その暖かい人柄で、多くのゴルファーに敬愛された

1921年に生まれ、2019年に惜しまれつつこの世を去った小針。その暖かい人柄で、多くのゴルファーに敬愛された

クラブ・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのは?

「クラブ・オブ・ザ・イヤー」は多くのゴルファーに愛され、ゴルフの楽しみを提供してくれた話題のクラブに贈られる賞。まずドライバー部門に輝いたのは、ピンのG410シリーズだ。

画像: ドライバー部門に輝いたのは、ピンのG410シリーズ

ドライバー部門に輝いたのは、ピンのG410シリーズ

前出の渋野や2019年シーズン賞金女王の鈴木愛をはじめ、多くのプロたちを優勝に導いた1本。ヘッド上部に搭載されたタービュレーターにより空気抵抗を抑制し、速く振れて飛ぶと人気を集めた。

アイアン部門で選ばれたのは、テーラーメイドのPシリーズ。タイガー・ウッズと開発した「P.7TW」、飛距離、打感、やさしさを進化させた「P790」、「P760」はプロアマ問わず絶大な人気を誇る。

画像: アイアン部門を受賞したのはテーラーメイドのPシリーズ。左から「P.7TW」、「P790」、「P760」

アイアン部門を受賞したのはテーラーメイドのPシリーズ。左から「P.7TW」、「P790」、「P760」

さらに特別賞として、キャロウェイのパター、ストロークラボシリーズも受賞。最新モデル「ストロークラボTEN」は、しっかりした打感を実現した「ホワイトホットインサート」に加え、高い慣性モーメントでミスヒットにも寛容と高い評価を得た。

画像: 特別部門はキャロウェイのパター「ストロークラボTEN」

特別部門はキャロウェイのパター「ストロークラボTEN」

青木コーチの教え子がジュニア大賞を受賞

最後は、将来のゴルフ界を担う若い人材の活躍をたたえ、さらに大きな活躍を期待し贈られる「ジュニア大賞」。今年は日本ジュニア選手権(12~14歳の部)2連覇を成し遂げた吉沢己咲と、昨年のジュニア選手権を制した梶谷翼が受賞。

画像: ジュニア大賞に輝いたのは、吉沢己咲(左)と梶谷翼(右)

ジュニア大賞に輝いたのは、吉沢己咲(左)と梶谷翼(右)

梶谷は岡山県出身、そして青木コーチに師事と、渋野との共通点が多い選手でもある。若い世代の活躍にも注目していきたいところだ。

This article is a sponsored article by
''.