フルショットしか“できない”って、どういうことだろう
先日、「どうしても90を切ることができない」と悩んでいるゴルファーから相談を受けました。仮にAさんとしましょうか。そのAさんが練習場で打っている球を見ると、これがすごい。「どうしても80を切ることができない」の間違いでは? というほどいいボールを打っていました。
じゃあアプローチやパターに問題を抱えているかといえば、そんなこともない。グリーン周りから寄せて2パット、みたいなことは問題なくできています。
では、Aさんはなぜ90台のスコアで停滞してしまっているか。ひとつの鍵が、100ヤード以内のコントロールショットにありました。60〜90ヤードくらいの距離を苦手としていて、下手すると20ヤードくらいショートしたりするんです。
パー4でティショットそこそこ、セカンドちょいダフりで残りは60〜90ヤード。そんなシチュエーションは、90台でプレーするゴルファーが多く遭遇する場面。ショットのいいAさんでも、例外ではありません。
そこから「乗せて2パット」ができればスコアはボギーですが、20ヤードショートしてしまってはダボがほぼ確定してしまいます。
少し言葉がキツめになってしまいますが、Aさんはフルショットしかできないのです。逆にいえば、コントロールショットができない。それが、Aさんが90を切れない要因でした。
女子のシード選手がインタビューで、2ヤード刻みで打ち分けしていると言っていました。さすがはプロで、私にはそんな技術は到底ありませんが、52度と58度の2本のクラブで10ヤード刻みであれば、辛うじて可能です。それで、ハンディキャップ5を切ることはできます。
90の壁が越えられないという方は、もしかしたらAさんと同じようにコントロールショットに問題を抱えているかもしれません。
もしそうであれば、練習場で100ヤード以内を10ヤード刻みで打つ練習を試してみてください。ある程度の確率で10ヤード刻みで打てるようになったとき、90の壁どころか、80の壁を突破できているかもしれませんよ!