プラチナ世代・吉田優利もやっている練習ドリル
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕は飛ばないゴルファーなので、できれば少しでも飛距離を伸ばしたいわけです。そのためには弱々しい擦り球ではなくて、しっかりとつかまったドローボールが打ちたいんですよ。あぁ憧れのドローボール。
前回の記事で月刊ゴルフダイジェスト5月号に載っていた小祝さくらプロもやっているドローで飛ばすためのドリルをやりました。両わきにタオルを挟んでボールを打つというドリルでしたが、たしかに上体で打ちに行く動きがなくなり、少し下半身リードができるようになりました。でも、ちょっとだけ振り遅れてしまってボールが右に行く球が出るんですよね。
これは練習で慣れていくしかないのかな~と思っていたのですが、実は右に行くことは想定済みで、タオル挟みドリルの次にやるべきドリルがちゃんと用意されていたんです! さすがは辻村コーチ! ってことで、さっそくやってみました!

月刊ゴルフダイジェスト4月号の特集「女子プロがやっている、ドローで飛ばす最強ドリル」を実際に試してみた
このドリルをやっていたのは、なんと今年大注目のプラチナ世代の吉田優利プロ。こりゃやらずにいられないですね。振り遅れをなくすためのドリルはズバリ「ラケット打ち」ドリル! テニスのラケットを使ってトスしてもらったゴルフボールを打つというドリル。とは言っても、僕たちアマチュアはなかなかラケットでゴルフボールを打てるような環境がないじゃないですか。でも素振りでも十分効果があるとのことなので、とりあえず素振りでやってみることにします。

テニスラケットを使います
やり方としては、ラケットをゴルフクラブのように持ってフェース面を意識しながら素振りをするわけですが、ポイントは時計で言う6時から3時までの間。インパクトから左腰の高さくらいまでですね。このインパクト以降の間でラケットのフェース面を立てるように振るんです。そうすることでインパクトでフェースが開かなくなり、ヘッドが走ってヘッドスピードも上がると言うんです。

フォローでラケットが真っすぐ立つように
注意しなければならないことは、フェースを返すと言う意識ではダメってこと。フェースを返そうという意識だと、インパクトの後に手を使ってフェース面を左下に向けてしまうんですよ。なので、あくまでもイメージはフェース面を立てる感じで振ること。

左のようにインパクト後にフェース面が開いてはダメ。右のようにつかまえようとして、手でフェース面を左下に向けてもダメ
やってみましたが、なるほど、今までの僕のボールをつかまえるというイメージだとフェース面が左下を向いてしまいます。これはダメな動きだったんですね……。で、フェース面を立てるというイメージで振ってみると、インパクト以降のスピードが上がる感じもするし、ボールを押し込んでいけるようなイメージも出ます。
もちろん前回の「タオル挟み」ドリルでやったように、しっかりと両わきを締めて下半身始動で振ることが大事。脇が締まったまま振れると、ラケットを立てる動きもやりやすいし、その動きができたときにはフォローでラケットと頭が逆に動くというか、遠く離れるようなイメージが出てくるんです。この感覚ってなかなかいままでの自分のスウィングでは味わえなかったんですよね。こうすると、いわゆる「クラブヘッドと頭が引っ張り合う」という動きになるんですね。初めて知りました。

クラブヘッドと頭が引っ張り合う感じが分かりました!
このドリルは振り遅れず、ヘッドを走らせるためのものですが、いろいろといい効果があると思いました。さっきも書いたようにヘッドと頭が引っ張り合うようなイメージも出るし、なによりフェース面が大きいのでフェースがどちらを向いているかという確認ができます。クラブだとヘッドが小さいし、ロフトもあったりするのでフェース面の意識が少し曖昧になっちゃうんですよね。素振りだけでできるドリルなので家でもできますしね。ビュンビュン振らなくても、ゆっくりと動きを確認しながらやっても効果ありそうです。
テニスラケットがない人は卓球のラケットとか、うちわでも良いんじゃないでしょうか。うちわなら家の中で振っても何かを壊しちゃう危険性も少ないし、ちょっとした時間にもサクッとできますしね。

後ろから見た時にこのくらい真っすぐ立つようなイメージ
前回の「タオル挟み」ドリルと、この「ラケット打ち」ドリルをやることで手打ちが解消されて、しっかりとつかまった球が打てるようになるような気がします。なにより高価な練習器具を買う必要もないし、練習場に行かなくてもできるってとこがありがたい。しかもトッププロもやっている練習方法だから間違いないですしね。ぜひみなさんも一度お試しあれ。