プロは力を加えるポイントが違う
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕は常に1メートルでもドライバーは飛ばしたいと思っているのですが、飛ばしたいと思えば思うほどドライバーって飛ばなかったりするものです。
欲張らずに、何も考えず軽く振った時に結構飛んだりして驚くことってありますよね。やっぱ飛ばそうと思うあまり腕に力が入ると逆に飛ばないってことなんでしょう。でもどうしても力は入っちゃうんですよね~。
週刊ゴルフダイジェストの4/7号に辻村明志コーチ率いる「チーム辻村」の”飛ばしに「力」は必要ない! 「マン振り」より飛ぶ! 八分目スウィング”という記事がありました。八分目で振って今までよりも飛ぶなら、そんなに嬉しいことはありません。でも、どのくらいが八分目なのでしょうか? どうやれば八分目で振れるのか? さっそく試してみました!
基本的にプロとアマチュアではスウィング中の力を入れる場所が違うらしいです。プロは軽く振ってるように見えますが決して軽く振っているわけではなく、ある程度は力を入れて振っているらしい。でもプロとアマチュアでは力を加えるポイントが違うから飛距離に差が出てくるらしいんですよ。
アマチュアの多くは切り返し直後に力が入ってしまって、インパクトの時には減速してしまっているんです。プロはダウンの途中からインパクト、フォローにかけて力を加えているから加速しながらインパクトを迎えられるわけです。僕もそうなのですが、上体からボールを打ちに行ってしまうことでそうなっちゃうんですね。ってことで、八分目のスウィングでシャープに振れれば飛距離は伸びるということ。
では、どうやれば「八分目」の感覚が得られるのか? まずは100%のスウィングを知ることだそうです。100%を知っているからこそ80%が分かるということですよね。なのでまずは100%のマン振りスウィングをしてみます。
もうね、いままでこんなに振ったことないってくらい振りました(笑)。それから八分目くらいの感覚でボールを打ってみます。確かにいきなり八分目で振ってみようって言われても、いまいちイメージができないのですが、マン振りの後だと「このくらいだな」とイメージしやすいです。いきなり八分目で振ろうとするとちょっと緩むような感じがあるんですよね。
八分目スウィングで飛距離や弾道に変化があるのか、ちょっと計測してみました。まずは普段通りに飛ばそうと思いながら打ってみます。
ヘッドスピードは41.9m/sでボール初速が58.2m/s。キャリー216ヤードでトータル飛距離が236.1ヤード。ちょっとつかまりが悪く、少しフェード系の球になっています。これは僕の普段の弾道に近くてかなりリアルな感じがしました。飛距離的にもこんなもんかなと。
で、今度はまず100%の素振りをして、それから八分目イメージでボールを打ってみると……。
なんとキャリーで228.7ヤード、トータル飛距離が248.7ヤードに! 弾道もつかまったドロー系になりました。なにより驚いたのはヘッドスピードが42.2m/sと、あまりさっきとは変わらないのに、ボール初速が61.2m/sとかなり速くなっていること。これは普段通りに打った時よりも効率よくインパクトできているということですよね。やっぱ無駄な力を抜いて打てるとヘッドが走ってくれるということなんでしょうね。正直ここまで数値が変わるとは思いませんでした。
100%で振るときにはヘッドを速く振ることが大事なので、ステップ素振りをすると感覚がつかみやすいようです。たしかにステップしながら振った方が下半身でリードしながらヘッドを速く振る感覚がつかみやすいですね。
100%の全力素振りをやることで八分目というのがイメージしやすくなるのですが、それ以外にも全力で振ることで、スウィング中に何かを修正しようとか、体のどこをどう動かそうとかできなくなるというところも良いのだそうです。自然と無駄な動きがなくなっていくんですね。
全力で振るためには完全に脱力することと、クラブの重さを感じながら振ることが必要なので、理屈ではなく、勝手にそれができるようになってくるんですね。そしてインパクトがあくまでもスウィング中の通過点であるという感覚になってくるので、ボールに当てにいくような意識もなくなります。う~ん、全力素振りあなどれませんな。
全力素振りは普段の練習に取り入れるのはもちろん、ラウンドの時のルーティンに入れるというのも良いのではないでしょうか。一度マン振りしてから、八分目のイメージでショットを打つ。これけっこう良いかもしれませんよ。同伴者にはビビられるかもしれませんけどね~。