新型コロナウイルスの影響が日本中を覆う中、ゴルフ場でプレーするゴルファーにも最大限の注意が求められる。ゴルフ場側も感染防止策として従来とは異なる状態になっており、接触を防ぐためバンカーレーキを撤去していることも。そんな際は足でバンカーをならす必要があるが……コロナの影響下でのゴルフプレーについて、プロゴルファー・永井延宏が寄稿。

感染防止のプレー術

季節感どころか曜日の感覚すら麻痺してしまうこの自粛生活ですが、月も変わり令和も2歳を迎えました。

先日、久しぶりのラウンドへいって来ました。事前にゴルフ場に電話して新型コロナウイルス対策を確認し、それを理解した上で自分なりに感染拡大を防ぐ行動を計画しての利用でした。3月末頃から自分なりのコロナ対策ゴルフに取り組み始め、コースにはそのままプレー出来るウェアで入場し、倶楽部によってはその上にブレザーを着用。手荷物もコース内に持ち込むポーチとスパイクだけで、ロッカーの利用もミニマム。支払いはカードなので携帯カバーに挟み、財布も車に置いておき小銭入れのみ。

もちろんマイカー利用のひとり旅で、プレー後の入浴はナシ。仮に降雨で濡れたら、着替えとバスタオル数枚を持参して車で着替える予定ですが、今のところ幸い好天に恵まれています。

直近のラウンドでは、ゴルフ場の往来も気をつけました。いわゆる県またぎの移動になる場合は、朝に地元のコンビニで朝食や飲み物などの買い物を済ませて、ゴルフ場のある自治体の商業施設は利用しないということ。高速道路のサービスエリアは休憩で利用しますが、家とゴルフ場を出来るだけシンプルに往復することを基本とします。

コースではゴルフ場の求める対策に協力し、クラブハウス内はマスクをしてソーシャルディスタンスを意識して行動。これはゴルフにいく日だけでなく、日頃の生活でも求められています。こうして文字にしてみると、1番ホールにたどり着くまでに、だいぶ今までとは違う意識と行動が求められていると感じますが、久しぶりにコースへ出てみると、いろいろと気づくことがあります。ゴルフ場も新型コロナウイルス対策で、かなり以前とは違う努力をしていました。

スタートしてすぐに気がついたのですが、バンカーレーキが撤去されています。これは、他人とシェアする物や道具からの感染予防という観点です。

画像: 足を使ったバンカーならしのやり方を、永井は自身のブログにアップしている

足を使ったバンカーならしのやり方を、永井は自身のブログにアップしている

最近では「バンカーで打ち終わった後、砂をならすのはバンカーレーキをつかうべし」という声が主流になりました。たぶん、多くのゴルファーにとって異論はないでしょう。

私はずっとこれに違和感を覚えていました。今から40年前、私がゴルフを始めた頃のヒーローである青木功プロは、トーナメント中でもバンカーをプレーした後、足(スパイク)でキレイに砂をならしてバンカーから出る姿が、よくテレビのトーナメント中継で映りました。

グリーン上に出来たピッチマークを直す姿も、他のプロとは違いキレ味があってカッコよかったですね。こういう青木プロの所作へのあこがれがあって、私は「バンカーをキレイにならす」「グリーン上のピッチマークを直す」というマナーを覚えました。

さて、この新型コロナウイルス対策でバンカーレーキが撤去された今、レーキを使ってバンカーをならしていたゴルファーは、いったいどうやって砂をならしいるのでしょうか?

実際にレーキが撤去されたコースをプレーしていると、レーキがあった頃に比べて、ショットで出来た凹みや足跡がそのまま残されていることが多く感じました。とくに後半の9ホールでは、荒れたバンカーが目立ちました。

まあ、いろいろな意見があるとは思いますが、私は青木功プロから学んだ足を使って砂をならすのは以前からやっているので、レーキがなくても困りません。コツは甲側(スパイクの紐部分)にチカラを入れて、足首の角度を固定すること。これにより、靴底を砂面に対してフラットにあてることができるので、かなりキレイに修復することができます。

また、太腿の付け根の腸腰筋を使って足をスウィングすると、靴底が大きな弧を描くので、砂を寄せることや払って平らにするなどの操作性が高まります。

要は、足首を固定することで足全体をT字型のレーキに見立てて、体幹で使うことができるかどうかです。なんだか、ゴルフスウィングの極意みたいですね。

緊急事態宣言も延長される見込みとなり、持久戦なんていう言葉も出ていますが、感染防止への最大限の努力をしながらゴルフ場へ行ってプレーを楽しむというのは、今の自粛生活の延長線上に位置するものだと私は感じます。

そして、コースで気持ち良くプレーをするために、バンカーのプレーの後は、足でならしておいて貰えるとありがたいです。

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