96歳に至る今日までに、エージシュート1472回の大記録を達成した鉄人ゴルファー・植杉乾蔵氏と、その妻で乾蔵氏を「ケンゾーさん」と呼ぶ千枝子氏。夫婦で末永くゴルフを楽しむために実践してきた健康長寿の秘訣を、2人の著書「エージシュート記録1472回(更新中)植杉家の暮らしかた」よりご紹介。

「楽しいゴルフ生活のために」植杉家の約束事の基本です

週刊ゴルフダイジェスト誌上で「エージシュートの女房です」を連載させていただいたのは2010年10月から2013年4月まで。当時、ケンゾーさんは86歳から89歳。連載途中でうれしいエージシュート1000回を達成したのも、いい思い出です。

開始当初は「86歳。エージシュート689回」でした。「100歳1000回」を目指し、100歳になってもゴルフを楽しめる健康維持のための、さまざまな健康習慣を実践するようになっていったんです。

画像: エージシュート1472回の大記録を達成し、現在も更新を続ける鉄人ゴルファー・植杉乾蔵氏(左)と、その妻千枝子氏(右)。夫婦ともに趣味のゴルフを末永く続けるため、様々なことを実践している(写真は2010年 撮影/松岡誠一郎)

エージシュート1472回の大記録を達成し、現在も更新を続ける鉄人ゴルファー・植杉乾蔵氏(左)と、その妻千枝子氏(右)。夫婦ともに趣味のゴルフを末永く続けるため、様々なことを実践している(写真は2010年 撮影/松岡誠一郎)

会社を定年退職したケンゾーさんが、ゴルフのお誘いをすべて断らずにいると、スケジュールはほとんどゴルフです。ケンゾーさんも最初は元気でしたが、70代になってからは、体力が落ちていることを痛感。折しも健康診断で、中性脂肪、悪玉コレステロールで悪い数値が出ました。

私は看護師で栄養学も学び、調理師の資格もありましたので、このままではいけない、「薬に頼らずに数値を下げよう」と決意したのです。

それには何よりまず食生活。毎日30品目の食材を効率よく摂取できるように献立を考え、栄養のバランスに配慮し、さらに味付けも薄味に変えました。

もともと甘いものや濃い味、油ものが好きだったケンゾーさんは「塩抜き砂糖抜き料理」と言いましたが「家で食べるのはおいしい料理ではなく健康のための栄養。おいしい食事はプロの料理で。元気でゴルフを続けるためよ!」と言うと、おとなしく食べてくれました。今でも「ゴルフを楽しく続けるため」私の出した料理を文句を言いながらもしっかり食べてくれます。

イリコ、海藻、くだもの……ミキサーが大活躍します

日ごろから食事に気を配っているわが家では、ミキサーが大活躍します。普段、味噌汁や鍋、煮物などを作るときの出汁はイリコから取るようにしていますが、骨折などの怪我防止に欠かせないカルシウムをより多く摂取するには、出汁を取った後のイリコも食べてもらいたいものです。

しかし、ケンゾーさんは出汁を取った後のイリコがあまり好きではないうえに、3分の1が義歯なので固い食感のものをあまり好みません。

そこで考えたのが「ミキサーの活用」です。食材を細かく砕いてくれるミキサーなら、イリコも顆粒状にできます。それをスプーン1~2杯、味噌汁や煮物、鍋物に投入します。これでイリコの苦手なケンゾーさんも、知らないうちにしっかり食べて、栄養を摂ることができるというわけです。

連載当時は内緒でやっていました。記事になってしまったため、今はすっかりばれてはいるものの、素直に食べてくれる毎日です。

イリコ以外にも、サラダに入れたときに「固くて噛み切れない」と海藻類を残してしまうことが多かったのですが、海藻はビタミンやミネラルを得るために大切な食材です。乾燥わかめを顆粒状にしてふりかけのように使うなど、けっこう乾物相手にもミキサーは活躍します。

そのほか、2人では食べきれないくらいいただく季節の果物や野菜は、ミキサーでペースト状にして小分け冷凍で保存します。そのままシャーベットとして食べてもいいし、ヨーグルトのトッピング、溶かしてジュースなど活用法は多く、とても便利でおいしいです。

ジャムのように砂糖を多く使わないで済み、素材本来の新鮮な味と栄養分を簡単に補給できるフルーツペースト。ケンゾーさんもお気に入りです。

「エージシュート記録1472回(更新中)植杉家の暮らしかた」(ゴルフダイジェスト社)より。語り手:植杉千枝子氏

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