なぜ開眼したのにすぐ閉じる?
ゴルファーあるあるに「開眼」というものがあります。本来は仏像に魂を入れる供養を行うことを差すようですが、ゴルフの世界では、練習場でなにかを試したときに、たまたま上手くいったことを指します(笑)。多くの場合、開眼したと思ったらすぐに閉じるので、「まばたき」と呼ばれるやつですね。
私も御多分に漏れずそうですが、多くの方が、今回の新型コロナウイルスの自粛期間中に、YouTubeでゴルフレッスン動画をご覧になったのではないでしょうか。
なかには、自粛開けに練習場に繰り出し、さっそく「開眼」した人もいるかもしれません。でも、その「開眼」は、みなさんご存知のように長続きしませんよね。練習場でビシバシ当たったのに、コースでは……前回のラウンドではノーミスだったのに、今回は……誰でも、身に覚えがあると思います。
練習場での開眼は、誰にでも起こります。アドレスを変える、イメージを変える、ボールの味方を変える、切り返しのタイミングを変える……どんなきっかけでも起こります。
大切なのは、なにかをつかんだならば、やめないことです。誰かのレッスンをきっかけに「開眼」したのなら、次のラウンドで100を叩いたからってやめないこと。
そうしないと、技術って積み上がっていかないんです。プロ野球の投手が投げ込みをするのは、フォームを「固める」ためですよね。登板するたびに投球フォームが違う投手なんていませんから。
アマチュアゴルファーだって同じで、今日はオーバーハンド、明日はアンダースロー、はたまたスリークォーター、みたいに、毎度違うフォームを試していては、身につくものも身につきません。
「下手を固める」なんて言葉もよく耳にするゴルフの世界ですが、それを嫌うならばプロに見てもらいながら固める作業を行うしかありません。それに、仮に下手だって固まればマネジメントはものすごくしやすくなると私は思いますよ。
毎回同じ幅のスライスが打てるなら、どんな狭いコースだって、必ずフェアウェイキープできるわけですから!