PGAツアー4日間で、一人の選手が3メートル以上のパットを沈めるのは平均で何回だと思いますか? 在米ゴルフジャーナリストのアンディ和田がパッティングコーチとしてトッププレーヤーを指導するフィル・ケニオンのセミナーをレポートした。

3メートルのパット、4日間でプロが決める数は……5回? 10回? 15回?

PGAツアーの試合をテレビで観戦していると、プロ選手たちが多くのロングパットを沈めるシーンを目にすることができます。

しかし、私は20年以上PGAツアー現場で取材やテレビ解説の仕事をしていて、ツアープロはショートパットをきっちり沈めてきますが、案外長いパットは世界のトッププロでもなかなか入れるのは難しいのは? と感じています。

画像: 2020シーズンはパッティングが好調の松山英樹(写真は2020年WGCメキシコ選手権 写真/姉崎正)

2020シーズンはパッティングが好調の松山英樹(写真は2020年WGCメキシコ選手権 写真/姉崎正)

テレビ放送だとその週にタッチが合っているリーダーグループだったり、パットを沈めたシーンを集めてハイライトを作るのでガンガン決めてくるように見えますが、予選ラウンドだと多くの選手はなかなかカップの底に沈めることはできていません。

さて、ゴルフ界で現在一番ホットなパッティングコーチのフィル・ケニオン氏が先日オンラインで「ManagingYour Expectations ~ パッティングでの期待マネジメント」と題するワンポイントレッスンをしていたので紹介させて下さい。ケニオン氏はこれまでロリー・マキロイ、ヘンリク・ステンソン、ジャスティン・ローズ、ゲーリー・ウッドランド、フランチェスコ・モリナリなどのメジャー優勝者のパッティングを指導した経験があります。

画像: ヘンリック・ステンソン(左)を指導するフィル・ケニオン(右)(写真は2018年の全米オープン 写真/姉崎正)

ヘンリック・ステンソン(左)を指導するフィル・ケニオン(右)(写真は2018年の全米オープン 写真/姉崎正)

「アマチュアゴルファーのパッティングレッスンをしていて感じるのは、多くの人はパッティングに対して入れることの期待感が高く、沈めることができないと自信を失ってしまったり、イライラする原因になってしまうということです」とケニオン氏は話します。

次に、あまり知られていないPGAツアーのデータを紹介するといい、あっと驚くツアー選手のパッティングデータ2件を教えてくれました。年間の平均値となりますが、PGAツアー選手が4日間72ホール競技で3メートル(10フィート)以上のパットを沈める回数はどれぐらいだと思われますか?

10回、あるいは15回でしょうか? もっと多いかも?

実は、正解は……5回なんです。これまでこの質問をしてほとんどの方は15回ぐらいでは? というのが多くの予想ですが、実際は5回のみ。 トップランクの選手の数値でも8回なんです。 ですから18ホールをプレーして3メートル以上のパットを2回沈めることができたら上出来だということです。

次は21フィート(6.4メートル)以上のパットを沈める回数は? 同じように4日間72ホール、ツアー選手の年間平均値はどれぐらいだと思われますか?

正解は 1.5回。 たったの1.5回だそうです。

画像: 芝目がとてもきついところや芝目や傾斜がちょうど変わる微妙な位置に切ってくるので手強いとタイガーはいう(写真は2019年のマスターズ 撮影/姉崎正)

芝目がとてもきついところや芝目や傾斜がちょうど変わる微妙な位置に切ってくるので手強いとタイガーはいう(写真は2019年のマスターズ 撮影/姉崎正)

私は以前ラウンドレポーターをしていたとき、プレーを終えたタイガー・ウッズに芝目と傾斜の難しさを尋ねると、彼はこう答えました。

「カップの位置は難しく、芝目がとてもきついところや芝目や傾斜がちょうど変わる微妙な位置に切ってくるので手強いです。カップを設定する競技委員たちも我々が読み違えるように工夫をしてトリッキーにしているんですよ」

世界最高峰の選手がプレーする舞台を設定する競技委員たちもグリーンメモは持ってます。簡単な場所には切ってこないというのも、影響しているようです。

パッティングはメンタルな部分の要素が大きいですが、ツアープロでもなかなか入らないのだから、入る期待感は控えめに。狙った所に思ったスピードで打てたことに自己評価をするとマイナス思考が減り、気持ちが上向いて、もっとグリーン上での時間を楽しめるかもしれませんね。

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