ツアーNO.1リスクテイカーはマキロイ 。松山は“成功率”でトップ5超え!
いよいよ約3ヶ月振りにPGAツアーが再開ということで全米スポーツファンの注目度はかなり上がってきています。 とくに再開初戦となる今週は世界ランク上位5名が参戦ということで楽しみですね。現在の世界ランクは下記の通りです。
1位のローリー・マキロイから、ジョン・ラーム、 ブルックス・ケプカ、ジャスティン・トーマス、ダスティン・ジョンソンの順で、11位にはタイガー・ウッズ、松山英樹は22位に位置しています(松山、タイガーは今週は欠場)。
昨年の秋開催された「ZOZOチャンピオンシップ」以降、上位トップ5の顔ぶれは変わっていません。 上位5人に共通する点は、なんといっても攻撃的なゴルフを展開してバーディーを量産するところでしょう。
攻撃的なゴルフを表す指標として今回PGAツアーファンのみなさんに紹介するのは「GOING FOR IT(ゴーイング・フォー・イット)」というカテゴリーです。「GOING FOR IT」とはパー5のホールで2オンを狙う、またはパー4のティショットで直接グリーンを狙うというカテゴリーなんです。
ご存じのようにPGAツアー開催のコースで距離の短いホールはグリーン周りに池(ペナルティエリア)やバンカーなどのハザードが多く、決してやさしくはありません。 失敗するとスコアを落としてしまう可能性もある中で果敢に攻めていく「リスクテイカー」は誰なのか? そして攻めたホールでどのような結果を残しているのかが表れています。
今シーズン(22試合)はデータが少ないので2019年、2018年と2年半分のデータを合わせて調べてみました。世界ランク1位から5位と松山英樹、そしてタイガー・ウッズの現在と2005~07年のデータを表にしたものが下記です。
挑戦率 | 成功率 | アンダーパー率 | イーグル数 | ラウンド数 | |
マキロイ | 77.1% | 25.3% | 62.4% | 19 | 160 |
ラーム | 73.5% | 25.0% | 59.9% | 11 | 166 |
ケプカ | 73.9% | 25.3% | 56.4% | 18 | 159 |
トーマス | 70.1% | 22.8% | 68.2% | 21 | 194 |
ジョンソン | 70.5% | 24.3% | 59.1% | 19 | 166 |
松山英樹 | 66.8% | 30.0% | 59.1% | 21 | 208 |
タイガー | 57.1% | 27.0% | 61.3% | 10 | 110 |
タイガー全盛期 | 70.0% | 34.2% | 61.9% | 25 | 194 |
ツアー平均 | 56.7% | 22.3% | 56.4% |
まずパー4のティショットとパー5の2打目でグリーンを狙う、挑戦率を見るとリスクテイカーとしてトップはマキロイの77%、ツアー平均数値が56.7%ですから、マキロイの超攻撃的なプレースタイルが確認できます。次点がケプカの73.9%。
そしてグリーンをとらえた成功率を見ると、松山英樹が世界ランクトップ5を上回る30%でした。松山は無理に攻めるだけでなく、長い距離から正確なショットが打てていることをしっかりと示しています。
次にバーディまたはイーグルを奪取したかを表すアンダーパー率では、トーマスがトップの68%でした。 グリーン以外でもカラーにボールがあったり、グリーン周りからのショートゲームの巧さも関係しているでしょう。
イーグル数を見ると、トーマスと松山の21個。タイガーは試合数が少なく、ラウンド数110のみで10個と低い数値になりましたので、タイガーが第二次全盛期といわれる2005~2007年のデータを入れてみたところ、イーグル数は25となり現在のトップランカーと比べても、もっともイーグルを奪取していることがわかりました。
この「GOING FOR IT」カテゴリーは2002年からデータ収集が始まったそうなので、タイガー第一次全盛期の2000~2001年のデータはないとツアー広報担当から連絡をもらいました。第一次全盛期のタイガーのデータがあったとしたら、どれだけ攻撃的なゴルフをしていたか想像するだけでワクワクします。
今週の「チャールスシュワブチャレンジ」開催のコロニアルCCはパー5設定が2回のみのパー70設定となりますが、世界ランクトップ5の選手達がどのように攻めてくるのかチェックするのも楽しみですね。