アイアンは“一発の飛び”を求めるクラブではない。とはいえやはり飛距離が出るに越したことはないのもまた事実。坂田信弘プロ主宰の「坂田塾」のコーチも務める坂田雅樹プロが教える「アイアンで飛ばすためのハンドファーストインパクト練習法」を、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際にやってみた。

意識するのではなく「自然とそうなる」が正解

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフは飛距離ではないとはいえ、やっぱり飛ぶほうが楽しいし、スコアを作る面でも飛んだほうが楽なのは間違いないんです。

飛距離といえばドライバーというイメージですが、アイアンだって飛んでくれたほうが楽だと僕は思います。もちろんアイアンは飛ばすためのクラブじゃないってことは分かっていますが、やっぱ短いクラブで打てるほうがミスする確率は少なくなるし、楽に狙って行けると思うんです。

で、アイアンを飛ばすためには、やはりハンドファーストインパクトです。ハンドファーストでロフトを立ててインパクトしないと飛びません。そんなことは分かっているのですが、アマチュアにはこれがなかなかできないんですよね。

6/23号の週刊ゴルフダイジェストに「頭のこしてロフトを立てる」という記事が載っていました。なんとかハンドファーストインパクトを会得したいと思っているので、やってみることにしました!

画像: 週刊ゴルフダイジェスト6/23号掲載の特集「頭のこしてロフトを立てる」で紹介されていた、アイアンで飛ばすコツを実践してみた

週刊ゴルフダイジェスト6/23号掲載の特集「頭のこしてロフトを立てる」で紹介されていた、アイアンで飛ばすコツを実践してみた

この記事は大手前大学ゴルフ部の監督であり、坂田ジュニア塾のコーチも務める坂田雅樹プロがレッスンされているのですが、坂田プロと言えば、あの安田祐香プロも習っているわけで、安田プロの大ファンな僕としては、これはやらずにはいられないわけです(笑)。

アイアンの飛距離を伸ばすためにはハンドファーストはもちろんのこと、頭ものこらないとダメらしいです。頭がのこることで体重移動とともに体がしっかり回転して、体とクラブが引っ張り合い、プロのような格好良くて飛距離の出るインパクトができるようになるんです。これはぜひともマスターしたいですよね。

まずはハンドファーストインパクトの練習。インパクトバッグという少し重量のあるものを叩く練習です。重いものを動かすつもりで強く叩くときには自然とヘッドよりも手元が少し先行したハンドファーストの形になるんです。なので、特にハンドファーストの形を意識しなくても勝手にできるんです。

画像: 強く叩こうとすると自然とハンドファーストのインパクトになる(左)。ボールを上げようとする動きでは強く叩けない(右)

強く叩こうとすると自然とハンドファーストのインパクトになる(左)。ボールを上げようとする動きでは強く叩けない(右)

アイアンの飛距離が出ないアマチュアは、どうしてもボールを上げたいという意識が働いてハンドレートですくい打ちになることが多いんですよ。僕も含めて、そういうアマチュアにはこれはかなり効果的な練習だと思います。何も考えずにただバンバンとインパクトバッグを叩くだけでいいので楽でいいですよね。ただ、インパクトバッグのようなものを買わないといけないってことと、叩いたときの音がかなり大きいのでなかなか自宅でやるのは大変かも。

そして頭をのこすための練習ですが、これは左手1本での素振り。少し重めのクラブがいいようなので9番アイアンを持ち、左手1本でフォローサイドでビュンと走らせるように振ります。そうすることで自然と体とクラブが引っ張り合い、頭ののこったスウィングができます。

画像: フォローサイドでビュンと振るイメージだと自然とヘッドと体が引っ張り合う(左)。体が左に突っ込んでしまうとクラブが気持ちよく振り切れない(右)

フォローサイドでビュンと振るイメージだと自然とヘッドと体が引っ張り合う(左)。体が左に突っ込んでしまうとクラブが気持ちよく振り切れない(右)

この頭の「のこった」ということが重要で、「のこす」ということを意識するとスムーズなスウィングが難しくなるので、結果的に「のこる」というスウィングを目指すのがいいんですね。左手1本素振りはその感覚がつかみやすいので、とてもいいんじゃないかと思います。体が左に突っ込んでしまうとバランスが崩れて気持ちよく振れないので気をつけましょう。

インパクトバッグ叩きと左手1本素振りをしっかりとやって、どこまでハンドファーストにインパクトできるようになるのかというのを試したいので、事前に自分の8番アイアンで打ったデータを取ってみました。

画像: いつもの8番アイアンのショット。トータル152.1ヤードでした

いつもの8番アイアンのショット。トータル152.1ヤードでした

打ち出し角度が24度で、ヘッドスピードが36.3m/s、ボール初速が46.4m/s。キャリーが142.8ヤードでトータル飛距離が152.1ヤード。ちょっとこのデータはランが出過ぎのよううな気がしますが、キャリー的にはだいたいいつもの飛距離という感じです。けっこういいショットでした。

そしてインパクトバッグ叩きと左手1本素振りをやってからのショットデータがこれ。

画像: インパクトバッグを叩いてから打つと、トータル161.5ヤードと、かなり飛距離が伸びました!

インパクトバッグを叩いてから打つと、トータル161.5ヤードと、かなり飛距離が伸びました!

打ち出し角度が1度下がって23度になり、ヘッドスピードは38m/sと1.7m/sほど上がっています。ボール初速も48.5m/sと2.1m/s上がっていますね。飛距離的にもキャリーが9ヤードほど伸びて151.8ヤードになり、トータル飛距離も9ヤードほど伸びて161.5ヤードになりました。これは僕が普段8番アイアンの目安としている距離よりも半番手以上伸びています。ここまで飛距離が伸びるとは思っていなかったので、これは嬉しいです。

今回2つの練習をやってみて思ったのは、途中でも書きましたが「自然とそうなっちゃう」っていう感じがとてもいいです。ハンドファーストをあまり意識しなくても勝手にハンドファーストのインパクトができちゃったり、勝手に頭とクラブが引っ張り合っちゃったり。何かを意識しすぎるとどうしてもスムーズな動きができなくなるので、この「なっちゃった」ってのはとてもありがたいと思います。

特にインパクトバッグ叩きは一番ボールを強く叩ける動きがイメージできるので本当におすすめ。インパクトバッグを何回か叩いてからすぐにボールを打つと勝手にハンドファーストで打てるんですよ。毎日これを叩いていたら、体がその動きを覚えてくれるような気がします。これは僕も続けたいな〜と思うんだけど、やっぱ音が気になるので、もうちょっと叩いた時の音が静かなやつ開発してくれないかな〜。

週刊ゴルフダイジェストの記事には今回紹介した練習方法以外にもいくつか載っていますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

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