2月発売のSIMシリーズが2モデルともランクイン
さっそく、2020年上半期ドライバー総売り上げランキング、1位から5位までを見てみよう。
1位:テーラーメイド「SIM MAX」
2位:ピン「G410プラス」
3位:キャロウェイ「マーベリック」
4位:テーラーメイド「SIM」
5位:ダンロップ「ゼクシオ11」
堂々の1位に輝いたのは、テーラメイドが2020年2月に発売した「SIM MAX」。空気力学に基づいた独特な形状によって、ヘッドをよりスムーズに加速させる「イナーシャジェネレーター」という新たなテクノロジーが搭載されたモデルだ。PGAツアープロではジェイソン・デイが使用しているほか、ロリー・マキロイも最近になって使い始めている。
兄弟モデルのSIMも含め、SIMシリーズは低スピン性能と曲がり幅が少なく直進性の高い弾道を実現できるのがウリのひとつ。なかでもSIM MAXは打点のミスへの強さやつかまり性能を高めたモデルで、その点がアマチュアゴルファーにも評価されたのだろう。
そして、兄弟モデルのSIMも売り上げランキング4位。こちらはソールにスライド式ウェートが搭載されていて、ヘッド自体はつかまりを抑えた仕様となっている。タイガー・ウッズをはじめ、トッププロの人気が高いモデルだ。
また、5月からはつかまり性能や打点のミスへの強さをさらに高め、よりアマチュアが使いやすい性能となった「SIM MAX-D」もラインナップに追加された。上半期はSIMシリーズドライバーの注目度が高かったと言えるだろう。
発売から1年3か月経つも、未だ根強い人気のG410プラス
SIMのほかにも、前作からAIフェースをさらに進化させたキャロウェイの「マーベリック」が3位、国産ブランドの代表格ともいえるダンロップのゼクシオシリーズ最新昨「ゼクシオ11」が5位と、2020年モデルが続々ランクイン。
そんな中で存在感を放つのが、2位のピン「G410プラス」。2019年3月に発売されて1年以上の月日が経っている中でのランクインとなった。
性能を端的に言えば、打点のミスに強く、曲がりが少ないモデル。投影面積も大きく、構えたときの安心感もある。
売れ行き好調の要因はやはり女子プロ・渋野日向子だろう。2019年、渋野がG410プラスを手に海外女子メジャー「AIG全英オープン」を制したことを皮切りにその人気が大爆発。昨年に引き続き2020年上半期も根強い人気を見せつけた。
こうしてみると、海外メーカーがベスト5のうちの4席を独占。国産メーカーは、唯一ゼクシオが気を吐いたという格好となった。ここ数年の“外ブラドライバー人気”を如実に反映したランキングと言えそうだ。