次打が打ちやすい場所はどこか? を常に考えよう
将棋界では藤井聡太さんの最年少二冠獲得が大きな話題になっていますが、私はゴルフと将棋には共通点があると思っています。それは、どちらも「先を読む」というスキルが必要だという点です。
私は、ゴルフは「いかに次打以降を有利にするか」が本質にあると考えています。ティショットなら、いかにセカンドが打ちやすい場所に置けるか。セカンドならどこを狙えばバーディパットが打ちやすいか、グリーンを外した場合どこからなら寄せやすいかを考えます。そして、アプローチならファーストパットが打ちやすい上り真っすぐのラインが残るように打つ。
マン振りしていつもより20ヤード余計に飛んだとしても、左足傾斜やラフで止まれば、それは20ヤード手前の平らなフェアウェイよりパーオンの確率が下がってしまいます。「次が打ちやすいところ」こそが、打つべき場所なんです。
プライベートのラウンドで、私は時折「こんなときって、どうやって打てばいいんですか?」といったことを聞かれます。そういうとき、質問してくる方は「この場からどうやればナイスショットが打てますか?」という答えを求めているのだと思いますが、大切なのは次が打ちやすい場所はどこなのかを考え、そこに打つためにはどうすればいいかを考えることです。
その場所、その1打のことだけを考えるのではなく、将棋のように2手先3手先を読むとゴルフはもっとうまくいきます。先を読むことで広がる無数の選択肢からベストのひとつを選ぶのが、スコアメークには欠かせないスキル。フルスウィングしてナイスショットを期待するのは、数ある選択肢のうちのひとつに過ぎません。
ゴルフの場合、将棋のように先の先の先の先の先の……と何十手も読む必要はなく、せいぜい1手先、2手先、3手先くらいまでのこと。まずは「1手先」を読むゴルフから、挑戦してみてはいかがでしょうか。