偶然を必然に変えるゴルフとはなにか
サッカー界に、ジョセップ・グアルディオラ、通称“ペップ”と呼ばれる名監督がいます。そのグアルディオラ監督に、こんな名言があるそうです。
「サッカーとは偶然を必然に変えていく作業。その上で偶然をどれだけ味方にできるか」
サッカーは手よりも不器用な足を使って芝の上で球体のボールを扱うスポーツ。常に偶然の要素がつきまとう、完璧の存在しないスポーツだと思います。
しかし、グアルディオラ監督は、だからこそ練習の中で偶然の要素を減らし、必然にしていくことが重要だと考えているのだそうです。おそらく、そのような努力をしている者に、偶然の神は味方をしてくれるのでしょう。
私はこの言葉を聞いて、「ゴルフと一緒!」と思いました。ゴルフのインパクトは時間にして1万分の5秒だと言います。それを完璧にコントロールすることは不可能。ゴルフもやはり、完璧はありません。自分で完璧! と思えるショットを打ったって、ディボット跡に止まることもありますしね(笑)。
先の全英女子オープンでも、ほんのひと転がりでポットバンカーにつかまったり、グリーンをこぼしたりというシーンがよく見られましたよね。
でも、そんな中でも偶然を必然に変えることはできると私は思います。勝利は逃しましたが、百戦錬磨のパク・インビ選手なんかがまさにこれ。ショットでリスクをとらずパットで勝負するスタイルは、まさに偶然を必然に変えるゴルフという印象でした。
そして、偶然を必然に変えるゴルフは、我々アマチュアゴルファーでもレベルの差はあれ可能です。
具体的には「これなら任せとけ!」という技を作ること。8割くらい成功する自信を持てる技を持つことです。たとえば、PWで20ヤードのアプローチは8割ワンピンに寄る! という風に。
ショットに自信はないが、24度のユーティリティだけはなぜか当たるんだ俺は! とかでも全然オッケーです。とにかく、確率の高い技を作る。
そして、少しずつ確率の高い技の数を増やしていく。そうして不確定要素を減らしていくこと、偶然を必然に変えていくことが、ゴルフが上手くなるってことだと私は思うのです。