1992年にプロテスト合格を果たし、今日に至るまで国内男子ツアーで活躍を続けるトッププロ・藤田寛之。そんな藤田が、元プロ野球選手の秋山幸二を父に持ち、日本女子アマ出場経験もあるスポーツキャスター・秋山真凜にレッスン。ショートアイアンの引っかけを直すワンポイントアドバイスを伝授した。

秋山真凛(以下秋山):ショートアイアンで引っかけてしまう、というアマチュアの方は多いと思います。

藤田寛之(以下藤田):そうですね。ショートアイアンはボールがつかまりやすいし短いので(ヘッドが)上からかぶり気味なスウィングになる方が多いんです。とくに、長いクラブではつかまらずにスライスが出るけど、ショートアイアンで引っかけちゃう、っていう方はそういった傾向を疑ったほうが良いかもしれないですね。

秋山:では、そのヘッドがかぶってしまう動きを直すにはどうすればいいのか、教えていただけないでしょうか?

画像: 体の右サイドやかぶったり、左肩が開くことでアウトサイドイン軌道となり、ヘッドが被ってインパクトしてしまうことが引っかけが起こる最大の原因だという

体の右サイドやかぶったり、左肩が開くことでアウトサイドイン軌道となり、ヘッドが被ってインパクトしてしまうことが引っかけが起こる最大の原因だという

藤田:わかりました。まず、右サイドや左肩が開いてしまったり、上から押しつぶすような動きが起きてしまっているので、右肩が出ていかないように我慢して、横から払っていくように打ちたいですよね。そのためには頭を残して打つことが大事です。

秋山:なるほど!

藤田:わかりやすくイメージするなら……あの、プロ野球選手を父に持つ秋山さんの前で恐縮ですけど、僕、スウィングを野球にたとえることが多いんですよ。ショートアイアンで引っかけないようにするなら、内野手が捕球したボールを送球するときの動きをイメージするとわかりやすいですね。

秋山:どのような動きなんですか?

藤田:内野手ってボールをキャッチしたあと、一度振りかぶったあと、サイドスローもしくはアンダースローで投げるんです。これが払い打つイメージと近いんです。対して、振りかぶった腕を振り下ろすような投げ方だと、右肩が体の前面に出ちゃいますよね。これが引っかけが出るゴルファーがやってしまっている動きなんです。野球をやっていない方には少しわかりづらいかもしれませんが……。

画像: スウィングは内野手が捕球してから送球するまでの「一連の動き」が参考になると藤田は言う

スウィングは内野手が捕球してから送球するまでの「一連の動き」が参考になると藤田は言う

秋山:私野球してないですけど、わかりやすいです!

藤田:あとは、今はスマホで自分のスウィングも撮影する、っていうチェック方法もありますよね。ショートアイアンで引っかけてしまう方が注目すべきポイントは、トップから切り返しでの手元の動く方向です。

画像: ショートアイアンを引っかける人は、トップまでクラブを上げた際の手元の位置(写真左)に対し、切り返し以降で体の前面の方向へ手元が動いてしまっている(写真右)のだという

ショートアイアンを引っかける人は、トップまでクラブを上げた際の手元の位置(写真左)に対し、切り返し以降で体の前面の方向へ手元が動いてしまっている(写真右)のだという

後方から見たときに、トップまで上がってきたグリップ(手元)がスッと体の前面の方向へ動く方はヘッドがかぶってしまうアウトサイドイン軌道で振っています。手打ちや打ち急ぎが原因ですね。トップまでクラブを上げたら、手元を真下に下ろすことを意識してみましょう。

画像: トップから切り返しで、手元を真下に下ろすイメージを持とう

トップから切り返しで、手元を真下に下ろすイメージを持とう

秋山:そうすればヘッドがかぶらないから、ショートアイアンで引っかけが出ないわけですね! 藤田プロ、ありがとうございました!

写真/野村知也 協力/葛城ゴルフ倶楽部

画像: これでショートアイアンはまっすぐ飛ぶ!藤田寛之が教える左への引っ掛けを防ぐワンポイントアドバイス www.youtube.com

これでショートアイアンはまっすぐ飛ぶ!藤田寛之が教える左への引っ掛けを防ぐワンポイントアドバイス

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