アプローチイップスを克服するための秘策。“50ヤード以下は左打ち”
ツアー通算5勝を誇る服部真夕だが、2019年は8試合のレギュラーツアーに出場して予選通過はゼロ。その原因は6年ほど前から兆候が出始めたアプローチイップスだ。そんな服部のバッグの中に気になる1本が入っている。
「克服するためにアプローチを左打ちにしたんです。昨年(2019年)の12月にキャディの呉本里恵子さんに勧められて、50ヤード以下は左打ちです」
なんとか試合で戦うために、アプローチはウェッジ、ユーティリティ、パターの3本態勢でやっていたが、それでも対応することができなかった。ある意味で悩み尽くした結果、左打ちでのアプローチに行き着いた。
「やってみると意外と上手く打てるというか、右で打つときのようなミスが出ないんです。これは使えるかもと思いました。そうしたら今年のアース・モンダミンカップで予選を通過することができたんです」
じつに2018年以来、約2年ぶりの予選通過は確かな光明と言える。グリーン周りでユーティリティやパターを手にするだけでもプロとしてのプライドが邪魔していたに違いない。それを左打ちでアプローチをするという決断をした服部には本当の意味でのプロ魂を感じる。
結果を出してこその挑戦だが、もはや怖いものなんてない。新しいスタイルを確立するパイオニアとして完全復活を目指す。
週刊ゴルフダイジェスト9/15号「pro's spec」より。(撮影/大澤進二)
【服部真夕の14本】
1W:ピン G400(9度、ツアーAD VR-5、硬さ:S)
3W:ピン G400(17.5度、ツアーAD VR-5、硬さ:S)
UT3・4・5:ミズノ GX(19度・21度・23度、アッタス Panch7、硬さ:S)
6I~PW:ミズノプロ 719(N.S.PRO 850GH、硬さ:R)
AW:Juice(ジューシー)(51度・58度、N.S.PRO 850GH、硬さ:R)
SW:キャロウェイ MACK DADDY4(56度、N.S.PRO 850GH、硬さ:R)
PUTTER:オデッセイ オーワークス