男子ツアー再開初戦で堀川未来夢とのプレーオフを制す
およそ8カ月ぶりに再開した国内男子ツアーのフジサンケイクラシックで星野陸也が堀川未来夢とのプレーオフを制し勝利を飾った。2年前に初優勝を挙げた思い出の大会での2勝目に「うれしい」以外の言葉が見つからないほど24歳は喜色満面だった。
「うれしい」のなかには試合がなかった8カ月間、出たくて仕方なかった競技の場に戻れたこと、堀川に追い上げられながら突き放し苦労の末に掴んだ栄冠だったことなどさまざまな要素が重なったが、なにより「うれしかった」のは、優勝についてきたご褒美。
小学校を卒業してほどなく180センチを超えていたという大型プレーヤーは昔から海外志向が強かった。そんな彼が優勝とともに手にしたのが憧れのPGAツアー公式戦ZOZOチャンピオンシップの出場権。
本来なら日本で開催されるはずだったがコロナの影響で10月22日から米カリフォルニア州のシャーウッドCCに舞台を移すことが発表された。
例年秋に行われていたアジア3連戦のうちWGC-HSBC選手権(中国、上海)は中止。CJナインブリッジスは韓国からラスベガス(シャドークテイーク)へ、ZOZOがカリフォルニアに移って開催されることに。
ジャック・ニクラス設計のシャーウッドCCはかつてタイガーが主宰するワールドチャレンジのホストコースだった。大会連覇を狙う彼にとっては勝手知ったる庭のようなもの。そこに今季のフェデックスカップランキング上位60名と日本ツアーから10名、8名の推薦枠を含め総勢78名が予選落ちなしで賞金総額800万ドル(約8億5千万円)を競い合う。
強豪揃いのフィールドに日本からまず星野が名乗りを上げると「出るだけではなく自分がどこまで通用できるか、しっかり活躍できるように頑張りたい」と抱負を口にした。
「昨年大成功を収めた大会。21年は是非日本での開催を目指したい」とツアーのアジア戦略責任者タイ・ボータウ氏。カリフォルニア開催が今年だけなら星野にとってより一層貴重な体験になりそうだ。