ドライバーはドローから本来の球筋であるフェードに戻した
今シーズンから渋野日向子選手のコーチとして知られる青木翔コーチに師事する三ヶ島かな選手。今季はまだ4試合だけの開催ですが、昨年から大きく改善したスタッツにパーオン率が挙げられます。
数字を見てみると、2019年は70.7317%で25位でしたが、20年は74.7425%で11位にアップしています。なんでも、ドライバーはドローの弾道でしたが青木翔コーチとの話し合いの中で調子が良かった頃のフェードに戻したと言います。ドライバーが安定すると、当然ながらセカンドでグリーンを狙いやすくなります。その結果が、パーオン率の向上という形で現れているようです。
アイアンショットが良くなるとパット数が増える傾向にありますが、ここでしっかりバーディを獲れるようになると一気に上位に顔を出してくると思います。もともとアプローチには定評がありますがその理由は「地元の福岡県で中学生の頃から練習しているコースが7100ヤードくらいあり、バックからプレーするとパーオンできないので寄せてパーを獲る練習をよくやっていて、そのおかげでアプローチが得意になった」と話してくれたことがあります。残すはパットの向上により伸ばし合いの展開でもしっかりついていけるプレースタイルに進化するのではないでしょうか。
その最新スウィングを見てみましょう。画像Aを見ると、グリップはややストロンググリップ。右腰を後ろに引きながら、左肩を下げるような動きで縦にねじるようにテークバックします。リズムは画像ではお伝えできませんが、いつ見てもスウィングテンポが一定であることも、ショットの精度につながっています。
画像B左は切り返しの瞬間です。下半身の力を使って回転力を得ると同時に、グリップエンドがターゲットとは反対方向に引っ張られていることが確認できます。
これにより、ヘッドが加速するための助走距離がしっかりと確保され、ヘッド軌道はインサイドから入るようになります。インサイドからクラブが降りると、入射角も浅くなります。結果、スピン量の安定につながっています。
昨年2勝を挙げてブレイクした柏原明日架選手になぞらえて、「私も柏原さんのように初優勝を挙げたら続けて勝ちたい」と話す三ヶ島かな選手。まだ初優勝を手にしていないのが不思議なほどの実力者です。今季は初優勝を挙げ、大きく飛躍するシーズンになることを期待します。