現在東北福祉大学に在籍する金谷拓実が世界ナンバーワンのアマチュア選手に贈られる「マコーマックメダル」を受賞。同大学出身の先輩プロ・松山英樹からも祝福の声が届いた。

次なる目標は「海外メジャーと東京五輪」

金谷拓実が今回受賞したのは「マコーマックメダル」。その年の最後に開催されたエリートカテゴリのアマチュア競技(今年の場合は全英アマチュアゴルフ選手権)終了時点で世界アマチュアランク1位の選手に、R&AとUSGAから授与される賞だ。

画像: 金谷拓実が世界ナンバーワンアマに贈られる「マコーマックメダル」を受賞した(写真は2019年の三井住友VISA太平洋マスターズ 撮影/姉崎正)

金谷拓実が世界ナンバーワンアマに贈られる「マコーマックメダル」を受賞した(写真は2019年の三井住友VISA太平洋マスターズ 撮影/姉崎正)

過去の受賞者を見ると、ジョン・ラーム(15年)やホアキン・ニーマン(17年)、パトリック・カントレー(11年)など現在PGAツアーのトップで活躍する選手たちも多く名を連ねている。

日本の選手の受賞は金谷が初で、同じく東北福祉大出身の先輩プロ・松山英樹も当時世界アマランク1位に到達したことはあったが、受賞には至っていなかった。松山も後輩の偉業達成に際し、祝福と激励の声を送った。

「日本選手初のマコーマックメダル受賞、おめでとう。東北福祉大学、JGAナショナルチームの後輩である金谷選手が名誉あるマコーマック賞を受賞したことを喜ばしく、また嬉しく思います。金谷君とは、近い将来、自分と同じプロフェッショナルゴルファーとして活動することになるかと思います。同じフィールドで、戦える日を心待ちにしているとともに、ライバルとしてお互いが切磋琢磨し、日本人プロゴルファーが世界で戦えることを、ともに証明していければと思います。金谷君には、この賞に恥じぬよう、これからも精進を重ねてくれることを期待していますし、彼ならそれを続けられると信じています」(松山)

東北福祉大学ゴルフ部、そしてJGAのナショナルチームメンバーでもある金谷の過去の戦歴を見ると、多くのゴルフファンに金谷の名を認識させたのが2017年の日本オープン。池田勇太と優勝争いの末単独2位。2018年にはアジア・パシフィックアマチュア選手権で優勝し、その資格で2019年はマスターズにも出場。そして同年の三井住友VISA太平洋マスターズでは、ついにツアー史上4人目のアマチュアVを達成。直近のフジサンケイクラシックでも5位タイの成績を残しているが、プロの試合でトップ5に入っても、もはやニュースにならないくらいのレベルの選手と言える。

画像: 2019年にはマスターズにも出場した金谷。カットラインを通過し4日間戦い抜いた(写真は2019年のマスターズ 撮影/姉崎正)

2019年にはマスターズにも出場した金谷。カットラインを通過し4日間戦い抜いた(写真は2019年のマスターズ 撮影/姉崎正)

今回の受賞に、金谷自身も「このような名誉ある賞を受賞できて、とても嬉しく、興奮しています」とコメント。

「この2年間、世界アマチュアゴルフランキングでナンバーワンになることを目指してやってきたので、それが達成できたことを誇りに思います。また、日々のトレーニングや海外での試合において、私を支えてくれた方々に感謝しています」(金谷)

日本のみならず世界でも結果を出し、自身の掲げた目標を見事達成した金谷。次に目指すのは海外メジャー、そして延期となった東京五輪だ。

「次の目標は、海外メジャーで優勝することです。そして、延期になった東京五輪へ出場する可能性も少しだけですが残っています。自分が出来る全力を尽くしてこれからも頑張っていきたいです」(金谷)

ちなみにマコーマックメダル受賞選手には、翌年の全米オープン(6月開催)、全英オープン(7月開催)と海外メジャー2競技の本選出場資格が付与される。ただし、開催時点でアマチュア資格を保持しているという条件付きだ。

金谷は現在東北福祉大4年生。順当に行けば来年3月に卒業となり、そのタイミングでプロ入りといったことも十分考えられる。その場合前述の出場資格の話は白紙に戻るわけだが、もちろんプロ入り後に活躍を重ね、自ら海外メジャーへの切符をつかむ、という道もある。金谷がどういう選択をするのかにも注目だ。

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