2016年、故障をきっかけにスウィングを根本から見直した
1992年生まれ。愛知県名古屋市出身。週刊ゴルフダイジェストの美女ユニット「ゴルル」メンバー。現在、ミニツアーなどに参戦しながら、おもに東京と名古屋で飛距離アップのレッスンを行うUSLPGAティーチングプロ。それが、小澤美奈瀬だ。
「信じてもらえないかもしれませんが、わたしが50ヤードの飛距離アップに成功したのは2016年。当時、身体を故障してしまい、まともにスウィングができない時期があったんです。それをきっかけに、ゴルフのスウィングについて真剣に向き合って考えるようになりました」
と小澤。以前は、「型にハメた窮屈なスウィングをしていた」という彼女。当時はヘッドスピードも出ず、身体にも負担が大き買ったのだ。
スムーズに体を動かし、速く振るために、まず、体重移動の仕方を考えはじめる。それまではテークバックで右足に体重を乗せてトップを作り、ダウンスウィングで左足に乗せて振り切る、というオーソドックスな方法を採用していたが、手をつけたのはそこからだった。
「それだとまったく速く振れなかったんです。そこで、右腰までテークバックしたら、すぐにダウンに入るよう変えてみました。スウィング中に体重移動をしようと考える時間が無駄なことではないか、と考えたんです」
トップへ行く前にダウンに移るように振ってみると、簡単にヘッドスピードが上がった。上げ切る前にダウンへ移る動作が、上と下の捻転差を生んでくれ、腕をしなやかに振らせたのだ。
この動きの再現性を高めようと実践したのが、しっかりした土台を作ること。上体がうわずっていたら、ボールにパワーは伝わらない。そのため、足の指で地面をギュッとつかんだままスウィングするようにしているという。
「以前は下半身、とくにひざから下に力が入っていませんでした。そのため、スウィング中の重心が高くなっていたのです。インパクトの衝撃に耐えることができず、パワーロスしていました。いま、力加減の意識はひざから下が100%です」
速く振るためには遠心力に負けずに耐えられる土台が必要。その土台がしっかりしているかどうかは、おへその向きでチェックできるという。
「以前はひざから下に意識がなかったので、前傾が起き上がりやすく、トップで右腰が引けるような形になっていたのです。おへそが上を指す感じでした。アドレスからおへその向きを変えない意識で上げると、前傾角を保つことができ、重心を低くキープしたまま振れるようになりました。実際はおへその向きは変わるのですが、そのくらいのイメージを持たないと、重心を低く保てないんです。テークバックもインパクトゾーンでも、おへそはつねに下向きをキープする。これが重心を下げるコツです。これに加えて、クラブの重心点を意識して動かすことで、さらに速く振れるようになりました」
変化したクラブに対する意識
クラブに対する意識も変化した。以前に意識していたのは、大半のアマチュアと同じであろう「クラブヘッド」。しかし、クラブヘッドへの意識を捨て、クラブの「重心点」を意識するようにした。そのほうがテークバックからフィニッシュまで速く振り抜くことができると小澤は言う。
「クラブの重心を意識することで、スウィングプレーンが安定し、リズムとテンポが作りやすくなります。それを体感するために、私はシャフトだけを左右に連続して振る練習をしました。それは今も続けています。そのおかげで、下半身がしっかりしてテークバックから速く振れる脱力の仕方も身についたと思います」
インパクトで重心を下げてボールにパワーを伝えるコツは他にもある。
「アドレス時のお尻の位置をフォローまで変えないことです。私は、お尻をずっと壁につけているイメージです。前傾角度が変わるとお尻は壁から離れてしまいます。上体が起き上がると、お尻が前(ボール方向)に出る形になります。前傾角度を保つには、逆にお尻を後ろ(壁側)に押し込むように振っています。体重移動や体の回転を意識せず、クラブの重心点を意識して速くテークバックしたら、すぐダウンに移る。おへそは下向き、もしくはお尻の位置を変えない、こういったことを徹底していった結果、50ヤードアップを果たしました」
50ヤードの飛距離アップに成功した美女プロの飛ばしの物語。
「皆さんにも奇跡を起こしてほしい。そんな想いを持って、日々、レッスンをしています!」そう、締め括ってくれた。
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