相手はすぐに変わらない変えられるのは自分だけ
教え子は自分を映す鏡です。とくに一緒に過ごす時間が長い親子の場合は、親の影響を如実に受けます。
だから彼らを変えたければ、まず自分が変わることを意識してください。
たとえば、結果が出なかったり壁にぶつかってしまったとき、自分以外のせいにしてしまう子が多くいます。
「今日は風が強かったから」
「頑張ったのに、相手が強かった」
このように自分と向き合わず、外側に要因を求めていては、課題を見つけて成長することは難しいでしょう。
そんな時、教える立場の人は、まず普段の自分の言動を思い返してみてください。
思い通りにいかなかったとき誰かのせいにしたり、考え方の違う人を非難したりしていませんか?
そういったことを教え子はちゃんと見ています。
彼らとのコミュニケーションを変えるだけでなく、普段の言動から自分を変える覚悟を持たなければ、彼らも変わってはくれないでしょう。
コーチはトライする姿勢を背中でも見せる
また教える立場であっても、教え子たちに結果を求めすきてはいけません。
彼らはコーチや親の操り人形ではないからです。
どんなに幼かったとしても、一人の独立した人間です。彼らの将来を、僕らが勝手に抱く夢で染めてはいけません。
選手や子どもが進みたい方向に伴走をしてあげるのが、コーチや親の役割で、その手法の一つがコーチングです。
僕らの夢を彼らに押しつけたり、それを叶えるために彼らを利用してはならないのです。
さて、僕がこれまで実践をしてきたコーチング、いかがでしたか。
明日から全部を実行するのは、なかなか難しいかもしれません。でも、これまで教えていたものを8に抑えて、2だけ教え子に考えてもらう。
これくらいならできる気がしませんか?
人生はトライ&エラーです。まずは教える側が変化するトライをしてみてください。そうすれば、教わる側もトライをするようになるでしょう。
そしてちゃんと、エラーをさせることも忘れないでください。トライさせたけど、エラーをしてほしくないというのは教える側のエゴ。
トライとエラー、どちらも成長につながる大事な要素なのです。
「打ち方は教えない。」(ゴルフダイジェスト社)より