上手い人はSNSの「利用法」まで考える?
SNSの利用が日常的になり、読者の方の多くもフェイスブックなり、ツイッターなり、インスタグラムなりを利用しているのではないでしょうか。SNSは上手く使えば面白いツールだと思いますが、ゴルフの上達という一点から眺めると、注意すべきこともあります。
たとえば、何気なくスウィング動画をアップしたとしましょう。すると、こんなコメントが入りがち。「あれ? ちょっとトップが浅くなりました?」「もう少しダウンで頭が動かないと完璧ですね!」とか。これ、コメントしているほうはもちろんなんの悪気もないんです。思ったことをそのまま書いてる。でも、書かれたほうは気にしちゃいがちです。
でも、プロのコーチではない方のスウィングに関する思いつきの指摘が、的を射ている可能性はほぼゼロですよね(笑)。まったく気にしなくていいにもかかわらず「おかしいな、捻転が浅くなってたかな?」なんて1度気になると頭から離れなくなって、練習場で調子を崩しちゃったりしがち。
このように、何気ないコメントが影響を与えることもあるので、個人的には他人のSNSには「褒める」ことしかしません。いいね! まるでマキロイみたいな振りっぷり! みたいな(笑)。これなら言われたほうも悪い気はしません。
もっといえば、指摘が正鵠を射ているとしても、気にしないほうがいいのです。なぜかといえば、スウィングのクセを直すのは本当に本当に難しいことだからです。かつて、青木功プロがグリップを矯正するために手をクラブに縛りつけ、食事の際は周りの人に食べさせてもらいながら練習したという話がありますが、クセを直し、違和感に打ち勝つのは本当に難しい。ちょっとアマチュアの手に余るとも言えます。さらに、それだけの努力をした上で、パフォーマンスが下がるリスクも十分にあります。
それよりも、自分のクセは積極的に活かすべきというのが私の考えです。200ヤードしか飛ばないスライスが持ち球だとしたら、10回打つと1、2回なぜか250ヤード飛んじゃうより、10回打ったら10回200ヤードのスライスが出るほうがゴルフとしては強いですよね。スコアに直結するのは再現性ですから。「もう少し飛んだらゴルフがラクになるのにね〜」なんてSNSで“マウント”をとられても無視すればいいんです(笑)。
というわけで、SNSでスウィング写真や動画を自分でアップしたり、友人がアップしていたら、私のオススメは褒め合うこと。互いのいいところを探して、褒める。お互いをその気にさせる。そうすれば、ゴルフのときも楽しいし、気分よくプレーできればパフォーマンスも良くなります。なんだか人間関係を良好に保つコツ、みたいな話になっちゃいましたが、SNS時代にスコアや自分のスウィングを守るために、意外と大事なことなんじゃないかなあと、私は思います。