タイガー・ウッズとフィル・ミケルソンが同組でラウンド。本当ならば優勝がかかった舞台でこの組み合わせを見たかったところだが、実は両者が同組になること自体が近年では珍しい。PGAツアーイベントに限れば、2人が同組で回るのは2018年プレーヤーズ選手権以来、約2年半ぶりの出来事なのだ。

約2年半ぶりにPGAツアーの試合で同組となったタイガー・ウッズ(左)とフィル・ミケルソン(右)
ツアーファンならたまらない組み合わせだが、それ以上にこの組み合わせに歓喜した者がいた。3人目の同伴競技者、アダム・ロングだ。

PGAツアー通算1勝のアダム・ロング(写真は2019年のZOZOチャンピオンシップ)
アダムにしてみれば、ビッグプレーヤー2人とのラウンドが実現するなんて夢にも思っていなかっただろう。アダム自身、組み合わせの通知メールのスクリーンショットとともにSNSで自虐気味なジョークを投稿している。
「この組のPGAツアーでの合計勝利数がどのくらいかは正確にわからないけど、まあ“たくさん”プラス1だね」(アダム・ロング)
Twitter: @aLongShot tweet
twitter.comアダムの言う「プラス1」とは、自身が同ツアー初勝利を挙げた2019年のデザートクラシックのこと。ちなみに同大会最終日でアダムはミケルソンと同組で優勝争いを繰り広げ、逆転勝利を遂げるという、浅からぬ因縁もある。
余談だが、この組の合計勝利数を記しておくと、タイガーは通算82勝、ミケルソンは44勝、アダムは1勝だから、合わせて127勝。……改めて2人の強さを再認識させる数字だ。
そんな自虐を交えつつも、やはりビッグプレーヤー2人とのラウンドが実現したのはアダムにとっても嬉しいサプライズだったようだ。
タイガーもミケルソンもPGAツアーで活躍を続けているが、次同組になるのは数か月後、あるいは数年後……もしかするともう二度とそんな機会は訪れないかもしれない。試合には負けたもののそんな“奇跡”に立ち会えたアダム・ロングは、ZOZOのもう一人の勝者、なのかも?