今季11試合を終わって賞金ランク11位につける木村彩子。「日本女子プロゴルフ選手権」では1打差の2位タイ、「TOTOジャパンクラシック」」の2日目には8アンダーを叩き出し最終日は最終組でプレーし6位タイと今シーズンは好調だ。曲がらず崩れないプレースタイルのスウィングにプロゴルファー・中村修が注目した。

なんといっても「TOTOジャパンクラシック」」の2日目に1イーグル6バーディの8アンダーでその日のベストスコアを記録したインパクトが大きかった木村選手。ドライバーの飛距離がそこまで出るわけではありませんが、セカンドショットでピンを狙いやすいエリアをしっかりととらえる正確性を持っています。

「TOTO」での部門別データを見てみると、フェアウェイキープ率76.19%、パーオン率77.77%と正確なティショットから高いパーオン率につなげていたことがわかります。ではそのドライバーショットを後方から見てみましょう。

画像: 今季賞金ランク11位と好調の木村彩子(写真は2020年三菱電機レディス 写真/姉崎正)

今季賞金ランク11位と好調の木村彩子(写真は2020年三菱電機レディス 写真/姉崎正)

適度な前傾角で手元は右手があごの下にあるオーソドックスなアドレスです(画像A左)。トップは左腕と肩のラインが重なり頭より低いフラットな位置で、フェースの向きは45度とスクェアです。体に力感が感じられず、大きなエネルギーを溜めるというよりは、無理のないバランスの良さが目立つトップです。

画像: 画像A:オーソドックスなアドレス(左)から前傾角をキープした力感が少なくバランスのいいトップ(右)(写真は2020年三菱電機レディス 写真/姉崎正)

画像A:オーソドックスなアドレス(左)から前傾角をキープした力感が少なくバランスのいいトップ(右)(写真は2020年三菱電機レディス 写真/姉崎正)

画像Bの切り返し以降はシャフトの角度に注目しましょう。ダウンスウィングの早い段階でインパクトのときのシャフトのラインの延長線上にシャフトが乗っている、いわゆるオンプレーンのスウィングですね。ヘッドが垂れ下がったり上から入ってカット軌道にならない、非常に安定した軌道を描いています。

このクラブ軌道を描くための要素として、まずはアドレス時の前傾角度をキープしていることがひとつ。そして、下半身で作った回転力で腕が体に巻き付くように動き、その上でグリップを引っ張るようにクラブを動かしていることがわかります。

画像: 画像B:早い段階でインパクトのシャフトの延長線上にクラブが乗るオンプレーンなスウィング(写真は2020年三菱電機レディス 写真/姉崎正)

画像B:早い段階でインパクトのシャフトの延長線上にクラブが乗るオンプレーンなスウィング(写真は2020年三菱電機レディス 写真/姉崎正)

スウィングプレーンの角度は体格や身体的な特徴などの要因で人それぞれですが、このプレーンの向きが左を向けばアウトサイドイン、右を向けばインサイドアウトとなります。木村選手はストレートなイントゥインのプレーンを描いており、正確なドライバーショットが持ち味だということがよくわかります。ぜひ、連続写真を確認してみてください。

飛距離を出そうとするあまりテークバックで力感が強くなってしまい左右にボールがブレてしまうという人は、力感が少ないバランスのいい木村選手のトップは必見です。力強いトップを目指すのではなくバランスのいいトップからインパクトからフォローに向けてスムーズに振り抜くことを意識することで飛距離と方向性の確保に役立つはずですよ。

南秀樹コーチの指導を受けメキメキと成長を続ける木村彩子選手。初優勝も大いに期待したい選手です。

※内容を一部修正しました 2020年11月10日 19時7分

画像: インサイドからクラブが下りる!笹原優美が教える、テークバックのワンポイントアドバイス youtu.be

インサイドからクラブが下りる!笹原優美が教える、テークバックのワンポイントアドバイス

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