「池に入れちゃいそうだなあ……」といったネガティブなセルフトーク(自己対話)をしていないか、ラウンド後に振り返ることが大切だとプロも教えるメンタルコーチ・池努は言う。とはいえ、ついついそのようなセルフトークは頭に浮かんでしまうもの。そんなときの対処法を教えてもらった。

マイナスなセルフトークが出てくること自体を認める

私たちはゴルフで「今日は調子がいいぞ」「今日はついてないなぁ」など延々と自己対話を繰り返しています。そして、そのセルフトークが感情やプレーに大きな影響を与えているという話をしましたが、ここではラウンド中に発生する不必要なセルフトークについてどのように対処すればいいかをテーマに紹介していきます。それでは3点に分けてマイナスなセルフトークが出てきたときの対処をあげていきます。ぜひチェックしてみてください。

1.OKととらえてフォーカスポイントをつくる

これはまずマイナスなセルフトークが出てくること自体をOKと認め、そして今集中したいことに目を向けることです。人のセルフトークは生存本能の関係上、7割ほどがマイナスなものが出てくるという説もあります。確かに車を運転していても「この右車線の車が車線変更してくるかも」などとリスクについて考えるものです。

画像: パフォーマンスを下げるマイナスの自己対話(セルフトーク)への対処法は、マイナスのセルフトークを認め、客観的にとらえ、次に集中するためのスイッチを作ることの3つだという(写真/三木宗徳)

パフォーマンスを下げるマイナスの自己対話(セルフトーク)への対処法は、マイナスのセルフトークを認め、客観的にとらえ、次に集中するためのスイッチを作ることの3つだという(写真/三木宗徳)

ゴルフにおいても「またミスをしたら」と考えることはある意味当たり前のことなのです。逆にマイナスなことを一つも考えないようにすることは不可能に近いはずです。つまり、マイナスなセルフトークが出てくることを当たり前のことととらえ、観察するぐらいの意識で「マイナスなセルフトークをしてもOK」と許してあげることによって逆に不要なセルフトークを鎮火させてくれます。まずはここを理解しておきましょう。

今の状況を俯瞰して見てみる

2.メタ認知

セルフトークをより良いものに変えていく際に、はずせないものが度々ゴルファーにおすすめするメタ認知です。メタ認知とは「今の状況を俯瞰して観る、高い視点から客観的に認知すること」を指します。

過去の失敗や当時は負の出来事ととらえていたことを振り、今となっては「なぜあんなことに悩んでしまっていたのだろう」と思うことはありませんか? これは過ぎた出来事を客観的に観れるようになったからこそできる思考です。このような客観的な目を持つことがメタ認知につながります。

たとえば、1メートルのショートパットを入れればパーという状況から3パットしてダボにしてしまったとします。この大きなミスをしたとしたら、その状況を私たちは主観で観ます。「本当にもったいない。なぜこんなバカなミスをしたんだろう……」と。

このような状況で「客観的な目」で今の状況をとらえなおすために次のように問いかけるのです。「この状況を客観的に観たらどうだろうか?」その問いかけにあなたはどう答えるでしょうか。「起こったミスは仕方ない。次に集中しよう。次が大事」、「痛いミスだけどコントロールできるのは次のプレー」、「このホールのことは終わった後に振り返ればいいよ」。

うまくいけばこのような客観的なセルフトークにつながります。このようにミスをしたときなどに「主観→客観」にスイッチを入れ替えることがセルフトークを健全な方向に変えるポイントです。

これをしたらあれをやる。「集中の儀式」を作ろう

3.スイッチをつくる

これをしたら次のプレーへ集中するというスイッチを準備しておくことがおすすめです。この特定の〇〇の行動をとったら次のプレーに集中すると決めるわけです〇〇に入るものは過去の記事でも紹介してきましたが特定のストレッチをする、深い深呼吸を3回する、空を3秒間見つめる、タブレット菓子(フリスクなど)を食べる、ハンカチにつけて置いた香水をかぐなどが候補です。

あなたに合う集中の儀式をつくることでその行動をとることで不要なセルフトークを減らすことにつながるでしょう。

いかがだったでしょうか? 今回の記事では不要なセルフトークを減らすためのコツやポイントについて解説していきました。ぜひ、ご自身のゴルフのメンタルマネジメントにご活用ください。

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