2021年のマスターズは従来通り4月第2週、4月8~11日開催が予定されている。2020年のマスターズは11月開催という変則的なスケジュールだったこともあり、準備期間は約5カ月と短い。
ファンにとっては期間を空けずにオーガスタでの戦いを見られるのは嬉しいところだが、選手視点、とくに現時点で出場資格を有していない選手にとってはそうもいかないだろう。
2020年のマスターズに出場したトッププレーヤー、リッキー・ファウラーも窮地に立たされる選手の一人。まず2021年マスターズの出場資格をおさらいしてみよう。
・当初予定されていた2020年マスターズ開催日(4月9~12日)から2021年マスターズ前週までにPGAツアーイベントで優勝した者
・2020年12月31日時点での世界ゴルフランキング上位50名
・2021年3月29日時点での世界ゴルフランキング上位50名
・特別招待
ファウラーは2018-19シーズンのフェニックスオープン以来優勝から遠ざかっており、今年の試合でも成績は振るわず、11月29日に更新された最新の世界ゴルフランキングでファウラーは49位。
つまりこのまま年末まで世界ランクをキープできればオーガスタへの切符を獲得できるものの、今週開催される2020年最終戦「マヤコバゴルフクラシック」50位以下の選手たちが複数躍進した場合、ファウラーは50位圏内から弾き出される可能性があるのだ。
ではファウラーはどうしたらいいのか。もっともわかりやすいのは優勝することだが、ファウラーにしてみれば少なくとも上位でフィニッシュし世界ランクトップ50位圏内をキープしたいところ。
もちろんライバルも多い。ケビン・ストリールマン(世界ランク52位)、チェズ・リービー(同54位)、コーリー・コナーズ(同55位)など、世界ランクでファウラーのすぐ下に位置する選手たちもマヤコバゴルフクラシックに参戦予定となっている。
“マスタ―ズ出場がかかった試合”でファウラーは結果を出せるか。今週末のPGAツアーはそんな視点から見るとより白熱したものになるかもしれない。もし今週50位圏内から弾き出されたとしても、ファウラーならばきっと来年またポイントを積み上げ、オーガスタに姿を見せてくれると信じたいが……まずは今週の試合を見守りたい。