クラブやボールなどのギアの進化と弾道計測器や3Dモーションキャプチャーなどスウィングを分析するテクノロジーの進化ですべてが可視化され、今までタブーとされていた動きも理にかなっていると見直されるようになった。そんな時代の“新たな基本”を、気鋭のコーチ・目澤秀憲に教えてもらおう。第四回は、すべてのタイプに共通するクロスハンドドリルだ!
右、センター、左軸のどのタイプでも共通する動きを習得しよう
タイガーのようにスウィング軸をセンターに置くタイプ、ダスティン・ジョンソンのように右軸のタイプ、ブライソン・デシャンボーのように左軸のタイプと、ゴルファー大きく分けて3タイプに分かれる。また、グリップの握り方にも各人で個性がある。まずは自分のタイプを知り、握りやすい握り方を覚えましょうと目澤は言う。
「スウィングのタイプの判別ができてグリップ、アドレスが決まったらいよいよスウィングの基本に入ります。そして、どのタイプにとっても、スウィングの重要要素は腰から腰の振り幅に詰まっています。スウィングの根幹となるこの振り幅の正しい感覚を覚えていきましょう」(目澤)
腰から腰の振り幅の動きを覚えるには、左手を下に握るクロスハンドのドリルがおすすめだと目澤は言う。
「クロスハンドドリルは、どのスウィングにも重要なグリップ部分を引っ張りながら打つ感覚、ハンドファーストで当たる感覚をつかむことができます。センター軸、右軸、左軸、自分にあったスウィング軸を保ったまま腰から腰の振り幅でボールを打ちましょう」(目澤)
クロスハンドドリルをする際に気をつけるポイントは、左腕を内側に絞り、左腕と左手の甲がフラットになること。そして右手は甲側に少し折れた状態をキープすることだという。
「タイプによって腰の位置や回転量、ハンドファーストの度合いに違いは出ますが、手元でグリップ部分を引っ張ることでクラブをコントロールすることが体感できます。体の動きや右手の角度キープする感覚、左手でグリップを引く感覚などの気づきがあるはずです。その気づきを意識しながらグリップを戻して同じ振り幅でボールを打ち、どういう力をインパクトゾーンでかけていくのか覚えて欲しいですね」(目澤コーチ)
この腰から腰の振り幅の動きはアプローチやアイアン、ドライバーまで基本的には同じ動きになるから、自分の中にスウィングの基本を植え付ける意味でもしっかりと練習しておきたいメニューになりそう。試してみよう!