今週末開催のプロとその家族のタッグマッチ「PNC選手権」に、1995年に全英オープンを制したジョン・デーリーが、17歳の息子デーリー2世とペアを組んで出場する。そのデーリー2世のスウィングがスゴかった!

スウィングはマキロイとファウラーのハイブリッド!?

12月19日(土)から開催される2日間競技「PNC選手権」。海外メジャー優勝経験のあるプロたちがその家族とタッグを組んで戦う特殊な形式の大会で、タイガー・ウッズやジャスティン・トーマスといったPGAツアーで活躍する選手たちから、ゲーリー・プレーヤーらレジェンドプレーヤーまで総勢各世代のプロ20名が参戦している。

当然のことながら、選手たちがタッグを組む家族の年齢やゴルフ経験は様々。例えば米女子ツアーで活躍するアニカ・ソレンスタムは父親と参戦。一方タイガーは、現在11歳でジュニアゴルファーとして活躍している息子、チャーリーとともに戦う。

名だたるメンバーが参戦するなかで、注目組のひとつと言えるのがジョン・デーリーと17歳の息子、デーリー2世のペア。メジャー2勝の父の実力は言わずもがなだが、息子のほうもIJGT(国際ジュニアゴルフツアー)で通算10勝、AJGA(アメリカンジュニアゴルフ協会)が2020年に主催した試合にも6試合出場し、うちトップ10フィニッシュが4度と、すでにジュニアとして多くの成績を残している。

画像: 2017年の同大会(当時大会名はファザー/サンチャレンジ)にもジョン・デーリーは息子デーリー2世とともに参戦(写真はGetty Images)

2017年の同大会(当時大会名はファザー/サンチャレンジ)にもジョン・デーリーは息子デーリー2世とともに参戦(写真はGetty Images)

PNC選手権の過去大会でも同じタッグで出場しているが、17歳となってデーリー2世のスウィングはさらに進化している様子。大会公式SNSが公開したデーリー2世のスウィング動画を見たプロゴルファー・永井延宏は「体型や雰囲気はお父さんに似ていますが、スウィング自体は現代的ですね」と評する。

Twitter: @PNCchampionship tweet

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「父であるデーリーのスウィングがベースにはあると思うのですが、やはりデーリー2世はゴルフを覚えたクラブの違いもあってか、現代的。腰を回しつつインサイドからゆっくり大きなバックスウィングを取り、そこから体の強さでクラブを戻してきて打っていたデーリーに対して、デーリー2世は直線的なテークバック。クラブを上げるスピードも速くて、その勢いを活かしながらヘッドを加速していますね」(永井、以下同)

デーリーが大きなバックスウィングからオーバー気味のトップ位置だったのに対し、2世はシャフトが地面と水平になる辺りに収まるトップ位置。また、「動画では腰を大きく使った父デーリーと同じスウィングに見えますが、実際は腰の回転も積極的には使っていません。イメージ的にはロリー・マキロイとリッキー・ファウラーのあいのこ、といった感じのスウィングですね」と永井。

スウィングの違いは前述の通り、父の時代とは異なる現代的なクラブでゴルフを覚えたことが大きいが、一方でショートゲームに関しては「しっかりゴルフのDNAを受け継いでいる」と永井。

「デーリーは圧倒的な飛距離に加えて、破天荒なイメージと裏腹に繊細なショートゲームのタッチが特徴的でした。動画ではデーリー2世のパッティングの様子もありましたが、そういった部分もパッティングを見ると似ていると感じます」

「スウィングスピードは結構出ているし、年齢を考えても今のお父さんと同じくらい飛ぶのかなという感じはします」と永井は評したが、父デーリーも息子のプレーを見て「息子がいつかツアーに出ることを保証する」と太鼓判を押すほど。

親のひいき目は少なからずあるにしても、17歳にして全英覇者をうならせたデーリー2世。今週末はデーリー親子の活躍にも注目だ。

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