いよいよ2021年が幕を開けた。今年、4大メジャーを制してゴルフ界の主役になるのは誰か? その大本命である世界トップ5の選手たちのスウィングを5日連続で紹介。第4回は、世界ランク4位のロリー・マキロイだ。(解説/石井忍)

ゴルファーに憧れのスウィングを聞くと、よく名前が挙がるのがロリー・マキロイ。シンプルで躍動感があり、フィニッシュでピタッと決まるそのスウィングはみんなの憧れだ。2020年にブレイクした女子プロ・笹生優花がマキロイのスウィングを参考にスウィングを作り上げたことも話題となった。

「インサイドからアタックする憧れのスウィングですよね。理想のインサイドアタッカーだと思います」(石井、以下同)

と石井もそのスウィングを絶賛。石井いわく、マキロイのスウィングの特徴は、右サイドを屈曲させずにインサイドからアタックしている点だという。ちょっと難しい表現だが、どういうことだろうか。

「マキロイはドローヒッターですが、ドローを打とうとするとどうしても体の右サイドを倒す、曲げるような動きが入りやすいんです。でも、それだとフェースが返りすぎたり、ドライバー限定のスウィングにもなりやすいんです、でもマキロイは右サイドが屈曲する動きが少ない。それでいて、インサイドから当てる動きができているんです」

画像: アドレス(左)とインパクト(右)の写真を見比べてみると右サイドを曲げる動きが少ないのがわかる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

アドレス(左)とインパクト(右)の写真を見比べてみると右サイドを曲げる動きが少ないのがわかる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

なぜそんな動きが可能なのか。それは切り返しに秘密がある。

「トップですごく深く捻転を作ったところから、切り返しでグッと踏み込んでいますよね。この沈み込む動きでクラブが外に振られるのを耐えています。もう一点、グリップエンドを自分に近づけていないのもいい点。グリップエンドを体に引きつけるタイミングが早いとクラブは外に行ってしまいやすいんですが、マキロイの場合手元は高い位置にキープされ、それによってもインサイドから入りやすくなっています」

画像: トップから切り返しでグッと沈み込んでいるのがわかる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

トップから切り返しでグッと沈み込んでいるのがわかる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

石井によれば、手元を体に引きつけずにスウィングすることで、手元がわずかに上昇しながらインパクトを迎えることになる。このように振ることで遠心力をも味方につけることができるのだという。

3カ月後のマスターズで悲願のキャリアグランドスラムに挑むマキロイ。今年こそグランドスラマーの称号を得ることができるか!?

画像: 地面と平行ドリル・完 youtu.be

地面と平行ドリル・完

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