ゴルファーに憧れのスウィングを聞くと、よく名前が挙がるのがロリー・マキロイ。シンプルで躍動感があり、フィニッシュでピタッと決まるそのスウィングはみんなの憧れだ。2020年にブレイクした女子プロ・笹生優花がマキロイのスウィングを参考にスウィングを作り上げたことも話題となった。
「インサイドからアタックする憧れのスウィングですよね。理想のインサイドアタッカーだと思います」(石井、以下同)
と石井もそのスウィングを絶賛。石井いわく、マキロイのスウィングの特徴は、右サイドを屈曲させずにインサイドからアタックしている点だという。ちょっと難しい表現だが、どういうことだろうか。
「マキロイはドローヒッターですが、ドローを打とうとするとどうしても体の右サイドを倒す、曲げるような動きが入りやすいんです。でも、それだとフェースが返りすぎたり、ドライバー限定のスウィングにもなりやすいんです、でもマキロイは右サイドが屈曲する動きが少ない。それでいて、インサイドから当てる動きができているんです」
なぜそんな動きが可能なのか。それは切り返しに秘密がある。
「トップですごく深く捻転を作ったところから、切り返しでグッと踏み込んでいますよね。この沈み込む動きでクラブが外に振られるのを耐えています。もう一点、グリップエンドを自分に近づけていないのもいい点。グリップエンドを体に引きつけるタイミングが早いとクラブは外に行ってしまいやすいんですが、マキロイの場合手元は高い位置にキープされ、それによってもインサイドから入りやすくなっています」
石井によれば、手元を体に引きつけずにスウィングすることで、手元がわずかに上昇しながらインパクトを迎えることになる。このように振ることで遠心力をも味方につけることができるのだという。
3カ月後のマスターズで悲願のキャリアグランドスラムに挑むマキロイ。今年こそグランドスラマーの称号を得ることができるか!?