みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。少し前に週刊ゴルフダイジェストで目澤秀憲コーチがちょこっと書かれていた「アメリカンアプローチ」というのを試したことがありました。
その時は写真など詳しい解説がない記事を読んで試したので、細かい部分は僕の想像でやっていたのですが、なんと週刊ゴルフダイジェスト12/22号で、おそらく同じ打ち方と思われるアプローチを目澤コーチが解説してるじゃありませんか!
今回は「フィネスウェッジ」という名前になっていますが、内容を読むと間違いなく僕が試していたのと同じ打ち方です! 今回は僕が知りたかった細かい部分がガッツリと解説されているので、さっそくやってみることにしました!
「フィネスウェッジ」ってのは分かりやすく訳すと「柔らかいアプローチ」という感じになるらしい。ハンドファーストでキュキュっと止めるようなアプローチではなく、バウンスを使ってフワッと球を上げて寄せるアプローチのことなんです。PGAツアーでは松山プロやタイガー、マキロイ、ファウラーなどのトップ選手がこのフィネスウェッジを採用しているらしいんです。こりゃやってみたくなりますよね。
基本的なフィネスウェッジの打ち方は、ハンドファーストでリーディングエッジから入れていくのではなく、インパクト直後にシャフトが垂直になるようにバウンスを地面に当てるイメージなんです。こうすることで、バウンスが効いてザックリは防げるし、ロフトが寝たままなので柔らかい球でスピンもかかる。インパクトロフトも安定するので距離感も合いやすくなるんです。
フィネスウェッジのアドレスですが、スタンス狭めでボールの位置は両足の真ん中、左足のつま先だけを少し開く。そして胸を少しだけ目標方向に向けるのがコツだそうです。こうすることで、最下点が左前方に移動してほんの少しだけダウンブローになり、ややアウトサイドイン軌道になることで、よりソールを使いやすくなります。
打ち方はなるべく腕をリラックスさせることが大事。下手投げでボールを投げるイメージで、右手首を完全にリリースします。いわゆる「キャスト」という動きで、切り返しはまず手から動いて、下半身はインパクト後にクラブと一緒にターンするイメージです。「下半身リード」とか「タメ」という動きはNGです。難しそうに感じますが、アマチュアゴルファーはもともとキャストする傾向があるので、フィネスの動きを習得しやすいらしいです。
構え方や打ち方がバッチリわかったので、さっそくコースで試してみました。最初は少しリリースのタイミングが分からず、すくい打ちになったりしてトップが出たりしましたが、タイミングがつかめてくると上手くバウンスが滑ってくれるようになりました。やはりアドレスがとても重要で、ちゃんとシャフトを垂直にして構えないとどうしてもリーディングエッジから地面に当たってしまいます。自分ではハンドレートと思えるくらいでやっと垂直なので、友達に写真を撮ってもらったりして確認するといいかもしれません。
インパクトではヘッドが低い位置から入ってくるとバウンスが滑ってくれるので、テークバックも少し低めに引いたほうが良いみたいです。そしてインパクト以降はヘッドが手元を追い越すようなイメージでしっかりと体を回していく。動きが分かってしまえば、そんなに難しいことはなく、意外にシンプルで優しい打ち方だな~と思いました。打ち出されたボールは柔らかめにフワッと上がり、キュッとスピンがかかってからトロトロと転がっていきます。スピンのかかり方が安定しているので、たしかに距離感が合わせやすいと思いました。
シンプルでやさしい打ち方とはいえ、今までやってきたアプローチとはまったく違う動きだし、インパクトが安定してこないと距離感も安定しないので、やはりある程度の練習は必要ですね。バウンスを滑らすという感覚が分からなければ難しいかもしれないので、できれば天然芝で練習したほうが良いと思います。右手一本で手首をキャスティングして打つ感覚を練習すると、動きが理解しやすいと思うので、最初は右手一本打ちから始めてみるといいかもしれません。
プロでもこういうシンプルでやさしい打ち方をしているというのは驚きでしたが、いろんなライに対応しやすいフィネスウェッジは、僕達アマチュアもぜひマスターするべきだと思いました。あまり距離の出せる打ち方ではないですが、長い距離のときは52度や48度のウェッジに持ち替えて同じ打ち方をすれば対応できるらしいので、グリーン周りが本当に楽になると思います。ぜひみなさんも試してみてください。