風の強く吹く日は、ゴルファーの実力が試されるような気がします。
先日、こんなことがありました。私と、私の友人(Aくんとします)と、友人の友人(Bさんとします)、3人でのプレー。私とAくんはシングル。Bさんは、90前後の腕前です。その日は風が強く、3人とも苦労しながらのプレー。とくにBさんは、強く吹く風にだいぶ苦戦していました。
このBさん、ショットはかなりいいんです。きっと練習場で見かけたらシングルハンディのプレーヤーとそうそう変わらない球を打つ、お上手な方。しかし、風の日の状況で、スコアメークにはかなり苦労していました。
とあるパー3でのことです。距離は115ヤードと、かなり短いホール。ただ、真正面からの強いアゲンストが吹いていました。結果を先にいうと、私とAくんはワンオンに成功、Bさんはグリーンをショートして、手前のバンカーにつかまっていました。
このホール、Bさんはミスショットをしていません。いいスウィングをしていましたし、ヘッドの入りも良く、しっかりとフェースの芯でボールをとらえていました。あとで番手を聞いたら、「普段ならピッチングなんですが、アゲンストなので9番にしました。8番が正解でしたね」とのこと。
私、Aくん、Bさんの飛距離はほぼ同じ。アイアンの番手もそうそう変わらない感じでした。でも115ヤードのそのホールで、Aくんは7番を。私に至っては6番アイアンを持っていました。この番手選びの差が、結果となって現れたのです。
私や、Aくんは普段の練習からハーフショットなど距離を落としたショットをよく打ちます。それは、こういう難しい状況で「使える」ことを知っているから。Bさんも「こういう時ってどういう風に打ってるんですか?」と聞かれたので同じ説明をしましたが、基本的には番手を上げてハーフショットをしているだけ。普段からハーフショットの練習をしているから、どれくらいの高さでどれくらいの球の強さになるかも把握しています。
余談ですがこの友人のAくんはショットに限らず番手を自在に操る名手。この日も5番アイアンで転がしたかと思えば9番で転がしたりと、状況に応じた引き出しの多さを見せつけてくれました。
上級者を目指すゴルファーは、このように引き出しを増やすことを意識してみてはどうでしょうか。ひたすらフルショットを磨き上げるよりも、実はそのほうが近道だったりするかもしれませんよ!