ゴルフ好きで最長飛距離312ヤードの飛ばし屋タレント・ユージが、ドラコン大会に挑戦! 本番へ向けて、ツアープロにしてドラコン女王の高島早百合プロに弟子入り。飛距離アップのために、「吹け上がりスライス」の改善に挑む。

高島早百合(以下高島):ユージさん、ドラコン大会に出場されるんですよね?

ユージ:そうなんですよ。飛距離を見込んでいただいて勧められまして、せっかくなら出てみようと。

高島:たしかに、以前レッスンさせていただいた際も飛距離が出ていましたね。スウィング改善をメインにしたレッスンでしたが飛距離も伸びて、最長で312ヤード飛んでいたのには驚きました。

ユージ:ありがとうございます。ひとまず5月8日の「ジア・メディカルCUP 2021 日本ドラコン選手権」の予選会を目指しています。もちろん今のままでは通用しないと思うのでレベルアップが必要ですが、そもそもドラコン大会に出るのに恥ずかしくないというレベルってどれくらいなんでしょうか?

高島:私が知っている限りでは、男子のドラコン選手は少なくとも320ヤードは飛んでいますね。もちろん、当たりが良ければもっと飛びますが。

ユージ:スゴいですね。それはドラコン用のクラブでですか?

高島:もちろん。ドラコン用のクラブは、長くてヘッドが軽くて振りやすいといった仕様のクラブが多いですね。ただ、通常のクラブで312ヤード飛ばせるなら、ドラコン大会でも勝ち上がる可能性は十分あると思います。

ユージ:お~、本当ですか。ならまずは、一発の飛びではなく安定して300ヤード以上が打てるように上達していきたいですね。

画像: ドラコン大会出場を目指すユージが、ドラコン女王・高島早百合のもとでレッスン! 飛ばしに重要な右ひじの使い方について教わった

ドラコン大会出場を目指すユージが、ドラコン女王・高島早百合のもとでレッスン! 飛ばしに重要な右ひじの使い方について教わった

高島:ですね。では、現状のスウィングに問題点がないかをまずチェックしていきましょうか。

――ユージの1球目はトータル飛距離269ヤード、スピンの多い吹け上がり気味のスライスで、ミスショットになってしまった。アマチュアの平均飛距離を考えればそれでも十分飛んでいるほうではあるが、ドラコン大会に挑むうえでは改善しておきたいところだ。

高島:今の吹き上がりスライスはダウンスウィングでフェースが開いて下りてきているのが原因ですね。インパクトでフェースが開いているということは、つまり振り遅れているということ。もちろん飛距離ロスの原因にもなります。じゃあ振り遅れって何? って話なんですけど、「腕が体の中心線より右側に外れている」状態が振り遅れです。

ユージ:なるほど。

高島:問題は、この振り遅れの状態がスウィングのどの段階で起こっているかということなんですが、ユージさんはトップまでは良い形で来ています。でもそこからダウンスウィングに入る時に、クラブをインサイドから振ろうとして、右腕を体に近付ける動作が入るんですよ。この時に腕が体の正面から外れてしまい、そのまま体を回してくるのでインパクトで振り遅れ、フェースが開いて当たるわけです。

画像: ダウンスウィングで右ひじを引く動作が入り、右腕が体に近づいているのが振り遅れの原因だと高島は指摘

ダウンスウィングで右ひじを引く動作が入り、右腕が体に近づいているのが振り遅れの原因だと高島は指摘

ユージ:右ひじを引いてインサイドから下ろしてくる動きは意識してやっていましたね。

高島:右ひじを体に近付けたダウンスウィングだと、インパクトで右の腰を前に突き出していかないとボールに届かなくなるんです。右腰が前に出ると前傾角度が崩れて体が起き上がってしまいますよね。実はこれもフェース面が開く原因です。

画像: 右ひじを体に近づけた状態でダウンスウィングに入ると(左)、ボールにヒットするために右腰を前に出す動きが入り体が起き上がってしまう(右)。これもフェースが開く原因だと高島

右ひじを体に近づけた状態でダウンスウィングに入ると(左)、ボールにヒットするために右腰を前に出す動きが入り体が起き上がってしまう(右)。これもフェースが開く原因だと高島

ユージ:うわ。意図的にやっていた部分が、実はミスの原因になっていたのか~。

高島:ユージさんのように、ダウンスウィングで右ひじを体の近くに引き付けてタメを作るのは、距離を出すうえでも大事なんですが、今言ったようにフェースが開いて当たると逆に飛距離はロスしてしまいますよ。あともう一点、ダウンスウィングで右ひじを体に近づけた状態で体を回転していくとクラブはアウトサイドから入ってくるのでカット軌道になるわけです。つまり、フェースが開いて上から入っているので「吹けスライス」になるんですよ。

ユージ:「吹けスライス」って響き悪いなぁ。何とかしたいですね。

高島:じゃあ、ダウンスウィングでなるべく右ひじを体の遠い所から下ろしてくるイメージで振ってみてください。そうすると右腰が前に出て来ない状態でインパクトができます。これは一見、下半身が止まっているように見えますけど、実はこれがインパクトでヘッドを走らせる重要なポイントになっていて、それがインパクトでクラブが体の正面に戻ってくることに繋がってくるわけです。

ユージ:なるほど。今までは、下半身を使いすぎていたんですね。

高島:ダウンスウィングで右ひじを体に近付けないためには、トップの時の右ひじの高さを変えずにクラブを下ろしてくることがポイントですよ。ココを意識してもう一度打ってみましょう。

画像: トップ(左)とダウンスウィング(右)で、右ひじの高さを変えずにクラブを下ろすのが右ひじを体に近づけ過ぎないためのコツだ

トップ(左)とダウンスウィング(右)で、右ひじの高さを変えずにクラブを下ろすのが右ひじを体に近づけ過ぎないためのコツだ

――高島の教えを意識してユージが再び打つと、飛距離は275ヤードまで伸びたが、ここで高島から、再びの指摘が。

高島:まだ体が左に突っ込みすぎていますね。ダウンスウィングでは左肩を中心に回るイメージで振ってみてください。

ユージ:そうなんですね。左腰をスライドさせながら右腰を前に出して打つのに慣れていましたから、その動きがないと体が使えていない手打ちのスウィングのように感じてしまいます。

高島:手打ちではないですよ。左肩を中心にして円を描くように振ってきて、右腰を残したまま状態でインパクトを迎えれば、腕が伸びてきて体の正面に戻ってきます。もう一度意識して打ってみてください。

画像: 体を左に突っ込ませずに、左肩の位置を中心に回るイメージでダウンスウィングするのが良いと高島

体を左に突っ込ませずに、左肩の位置を中心に回るイメージでダウンスウィングするのが良いと高島

――再び打つと、飛距離は275ヤード、283ヤード、295ヤードと段階的にアップ! 目標の300ヤードまであと一歩に迫る結果となった。

高島:最初は吹けスライスだったけど、最終的にはつかまりが良くなって295ヤードまでいきました。球筋もドローになっていますね。

ユージ:ですね。ようやくスタート地点に立てた感覚です。ここからドンドン飛距離を伸ばしていきたい!

高島:早くもドラコンの沼にハマってきましたね(笑)。私も飛ばしのコツをもっと伝授していきますよ!

ユージ:よろしくおねがいします!

取材協力/PGMゴルフアカデミー銀座 撮影/野村知也

画像: MAX312ヤード!!飛ばし屋タレント・ユージがドラコン挑戦! 師匠・高島早百合が教えた「吹けスライス」解消法 youtu.be

MAX312ヤード!!飛ばし屋タレント・ユージがドラコン挑戦! 師匠・高島早百合が教えた「吹けスライス」解消法

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