2014年のウィンダム選手権以来7年ぶりのツアー優勝を目指す39歳のカミロ・ビジェガスが8アンダー64をマークし単独トップ。松山は3打差の4位タイからのスタートとなった。
松山と同じく2017年以来4年ぶりの優勝を狙う地元のジョーダン・スピースが午前組で先にホールアウトし5アンダー67でトップに立つなか、午後組の松山は14番でこの日7つ目のバーディを奪って一時単独首位に躍り出た。
上がり3ホールでスコアを1つ落としトップから後退したものの、前週のマッチプレーを除く直近の2試合で初日「75」(アーノルド・パーマー招待)、「76」(プレーヤーズ選手権)を叩いて出遅れたときからは明らかな違うオーラを放っていた。
思えば11月にマスターズが行われた昨年、やはりメジャー前週は今回同様テキサスが舞台のビビントヒューストンオープンだった。その大会で松山は最終日にコースレコードタイの「63」をマークし勝ったカルロス・オルティスに2打差の2位タイに入っている。優勝こそならなかったがシーズン初のトップ10入りで翌週のマスターズに弾みをつけた。
そして迎えたメジャーでは初日、2日目と68をマークし6位タイで決勝ラウンドに進出。3日目、最終日はスコアを伸ばせず(72-72)13位タイに終わったがヒューストンオープンでつかんだ良い流れはマスターズでも続いていた。
今回、デビュー以来出場を見合わせてきたマスターズ前週のテキサスオープン出場を決めたのも、昨年テキサスで好成績を残してオーガスタに乗り込んだ良いイメージがあったからだろう。どの試合に出場するかに関してゲンを担ぐプロは案外多い。たとえばアダム・スコットは以前マスターズ前の3、4試合はスキップしてメジャーに臨むのが恒例だった。
「そういうスケジュールを組むようになってから成績が上がった」と2013年に念願のマスターズチャンピオンに輝いた。
試合に出続けたほうが実力が発揮できる選手もいれば休みを挟まないと結果を出せないプロもいる。松山はメリハリをつけたスケジュールを組み年間を通して戦える態勢をつくっている。
昨年実現したテキサスからマスターズへの良い流れを今年も踏襲できるか? 期待感を持って見守りたい。