気温20度、湿度11%の午前スタート組の日本勢は、笹生優花、野村敏京、渋野日向子の3選手。
なかでもスコアを伸ばしたのは笹生優花選手。6865ヤードと距離があり、ラフの深いセッティングでも飛距離を生かし、硬いグリーンにファーストバウンドが跳ねる映像が度々見られましたが距離感も合っていました。ジュニア時代に3度招待され出場していたといいますからコースも熟知しているようです。
4バーディ1ボギーで終えた初日のスタッツを見てみると、フェアウェイキープ率57.1%、パーオン率66.6%、ドライビングディスタンス288ヤード、パット数29パットという内容でした。非常に落ち着いたプレーで日本と変わらない雰囲気でのプレーぶり。深いラフからも持ち前のパワーで上手く脱出していましたし、18番ホールパー5では見事に2オンしイーグルチャンスにつけてバーディ。まだ19歳ですが、残り三日間が非常に楽しみな存在になりました。
開催コースは砂漠地帯にあるので湿度も低く、ティショットをフェアフェイに運べばランも出て距離を稼げる設定だったこともあり、笹生選手の288ヤードは全体の12番目の記録となっています。午後からは気温も上がり気温32度、湿度5%となったこともあり300ヤードを越える選手がなんと4名。最長飛距離はエミリー・ペダーソンが308.5ヤードを記録しています。
同じく午前スタートの渋野日向子選手は、2バーディ2ボギーのイーブンパー、49位タイで終えています。ショットが非常に安定しており、とくにドライバーショットでフェアフェイを外したのは2ホールだけとスウィング改造の効果が表れていました。
同組でプレーしたメジャーチャンピオンのハナ・グリーン、ブルック・ヘンダーソンに飛距離こそおいて行かれるシーンもありましたが、しっかりとフェアフェイをとらえ、硬いグリーンへの対応もできていましたし、強気のパットでカップに蹴られるシーンもあり、渋野選手らしさを見せてくれました。
スタッツを見るとフェアウェイキープ率85.7%、パーオン率66.6%、ドライビングディスタンス266ヤード、パット数30という数値。明日以降好調なショットにパッティングが噛み合えば上位進出も十分に期待できそうです。
午後スタートで好調さをアピールしたのは、前週の「アクサレディス」2日目に63のトーナメントコースレコードを樹立した河本結選手。4バーディ3ボギーの1アンダー30位タイにつけています。インコーススタートの後半アウトの2番、3番、5番とバーディを奪い3アンダーまでスコアを伸ばしたあとで、深いラフにつかまりボギーを二つ叩き後退こそしましたが、目澤秀憲コーチが合流したこともあり、ショットが好調。明日以降のプレーに注目です。
少し心配なのは3オーバー93位タイで終えた畑岡奈紗選手です。前週まで2試合連続で予選落ちしており、ショットの調子が思わしくないようです。テークバックでインサイドに引きトップが低くなってしまっていると話していますが、とくに左サイドに切られたピンに対して左へミスし、難しいアプローチを残す場面が見られました。修正力の高い畑岡選手なので、きっかけをつかめれば復調してくるはず。まずは予選通過を期待します。
上原彩子選手は1オーバー70位タイ、野村敏京選手は2オーバー85位タイ、原英莉花選手は出だしをダボ、ボギーのスタートで6オーバー116位タイと出遅れています。明日以降の巻き返しと上位進出を目指し頑張る姿を応援したいと思います。