ゴルフの祭典マスターズが通常のカレンダー通り4月第2週にパトロンとともに帰ってきた。恒例のチャンピオンズディナーではホスト役のディフェンディングチャンピオン、ダスティン・ジョンソンが「準備期間が短かった」と愚痴りながらとっておきのメニューを考案。その席にいられず残念がったタイガーのほかに、もうひとり出席が叶わんかった人物がいる。それはいったい誰?

歴代チャンピオンが一堂に会す大会前のディナーはタイガーが「一番好きな時間」といい百戦錬磨の先輩たちの武勇伝(?)を聞くのを楽しみにしていた。しかし今回は自動車事故による重症で欠席。「とても残念」とSNSに心境を認めた。

98歳のジャッキー・バークJr.も高齢のため欠席したが存命する歴代チャンピオンのなかでもうひとりその場に姿を現さなかった、いや現せなかったのが2009年のチャンピオン、アンヘル・カブレラだ。

画像: 2009年のマスターズを制したアンヘル・カブレラはブラジルで収監中のためチャンピオンズディナーを欠席に(写真は2019年のマスターズ 撮影/姉崎正)

2009年のマスターズを制したアンヘル・カブレラはブラジルで収監中のためチャンピオンズディナーを欠席に(写真は2019年のマスターズ 撮影/姉崎正)

アルゼンチン出身の彼が現在いるのはオーガスタから遠く離れたブラジルのリオデジャネイロ。そこで彼は収監つまり身柄を拘束されているのだ。

2007年にはタイガーに競り勝ち全米オープンに優勝したカブレラは南米出身のプレーヤーとしてもっとも成功した選手のひとり。そんな彼になにがあったのか?

じつは彼、元妻やパートナー、ガールフレンドへの暴行、脅迫容疑で訴えられており、アルゼンチン当局が申し立てを調査している間海外渡航する場合は当局への通知義務があった。だがそれを怠り昨年8月裁判が始まる直前に米チャンピオンズツアーのシニアプレーヤーズ選手権に出場。無断で渡航したことが逃亡と見なされインターポールが国際指名手配を行い今年1月中旬ブラジロのリオデジャネイロに滞在していたところを逮捕されたのだ。

「彼に車でひかれそうになった」という証言もあり、長期に渡って複数の女性に暴行をふるっていたと見られている。裁判が行われるアルゼンチンへの身柄の引き渡しはまだ行われておらず現在ブラジル当局との間で調整中だ。

ゴルフ場を歩いているとメジャーチャンピオンというよりグリーンキーパーのような雰囲気で人が良さそうに見えたが、国際指名手配による逮捕とは穏やかではない。収監先で彼はどんな気持ちで4月第2週を迎えたのだろう?

ちなみにDJことダスティン・ジョンソンがふるまったチャンピオンズディナーのメニューはこちら。

「前菜にポーク、ロブスターとコーンのフリッター。ハウスサラダまたはシーザーサラダ。メインはフィレミニオンステーキまたはスズキの味噌漬け、マッシュポテトと春野菜を添えて。デザートはアップルバイとバニラアイスクリーム」

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タイガーの寿司、ケプカの和牛は有名だがDJはオーソドックス!?

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