“なっち先生”こと女子プロゴルファー・大谷奈千代は「上達するためには重要な7つの要素がある」という。今回は7つの要素の5つ目「マネジメント」について話を聞いてみよう。

コースでミスをすると、「スウィングのどこかがおかしかったかな?」「トップの位置かな?」というようにスウィングの反省をはじめる人が多いように思います。しかし、ちょっと待ってください! そのミスは、もしかしたらスウィングではなく、状況判断=マネジメントのミスかもしれません。

たとえば、クラブ選びです。残り距離を打てるから、という理由だけで番手を選んでいませんか? 実はそれだと思わぬミスになることがあるんです。 

画像: 状況判断をしてクラブ選択をすることが上達のヒントになる www.instagram.com

状況判断をしてクラブ選択をすることが上達のヒントになる

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たとえば、フェアウェイバンカーです。グリーンまでは残り170ヤード。こういうときに、フェアウェイから打つのと同じ番手を握っていませんか?

たとえばユーティリティを持ったとしましょう。ユーティリティは比較的に球が上がりやすいクラブではありますが、フェアウェイバンカーではボールは上がりにくく、目の前のアゴが気になります。そこでボールを上げようとアオリ打ちになると、ダフりになってほとんど飛ばない……こうして大叩きがはじまってしまうんです。

フェアウェイバンカーではダフリが禁物ですから、クラブを短く持ったり、ボールを少し右に置くなどして対応します。そうすると、通常のショットより打ち出し角は少し低くなるのです。このときにポイントとなるのは打ち出し角が低くなることを見越して、フェアウェイバンカーでは目の前のアゴを絶対クリアできるロフト角のクラブを選択すること。

どんなに距離を稼ぎたい場面でも、アゴが高い場合は無理をせず、ピッチングウェッジなどのロフトが寝ているウェッジで打って次のショットが打てる場所にボールを運ぶ、それがバンカーの鉄則なんです!

画像: 距離だけでクラブを選んでしまうと思わぬミスへつながってしまう……そのひとつがフェアウェイバンカーだ www.instagram.com

距離だけでクラブを選んでしまうと思わぬミスへつながってしまう……そのひとつがフェアウェイバンカーだ

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またマネジメントではもう1つ覚えて欲しいことがあります。それは、林の中や難しいラフ、急な傾斜地などグリーン方向へ打つことが困難なトラブルの状況からのリカバリーショットです。

リカバリーショットとは【不利な状況から回復を狙ってする思い切った打ち方】です。しかし、意味をとらえ違えないように気をつけてください(涙)。リカバリーショットとはトラブルからスーパーショットでベタピンを狙うということではないのです!

さきほどのフェアウェイバンカーと同じです。まずはフェアウェイなどに脱出すること、ゲームを回復(リカバリー)させることが最優先です! 距離を欲張らずに、次のショットが打てる場所に確実に運ぶことを最優先させてもらいたいんです。

コースではとにかく次のショットに上手くつなげることが大切です。状況判断をして、今自分が持っている技術からできることを選択する。目には見えませんが、この状況判断で1日のゲームの流れがよくなり、スコアアップにつながるのです。

【まとめ】
低いボールが出るフェアウェイバンカーでは「飛ばす」よりも「出す」を優先していきましょう。リカバリーショットで「出す」場所は次のショットでスウィングがスムーズにできるフェアウェイなどへ脱出することです。グリーンに乗せる自信のある距離や100ヤード以内まで運べたら最高ですね!

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