高島：ユージさんが今よりさらに飛距離を伸ばすには、アウトサイドイン軌道で振ってしまっているところをインサイドアウト軌道に直し、アッパー軌道でつかまる球を打ちたいですね。そこで、これからやることは、ダウンスウィングで肩はインサイド、手元はアウトサイドに振るクセを身に付けるドリルです。
ドラコンにハマった飛ばし屋タレント・ユージ。高島早百合のレッスンでさらなる飛距離アップを目指す！（撮影/野村知也）
ユージ：僕は肩も手もインサイドに振られていますからね。この手をアウトサイドに振るようにするわけですよね。どうやったらいいんですか？
高島：ストレッチポールという練習器具を使います。
ユージ：これ知っていますよ。でも、上に乗って背中をストレッチしたりするものですよね？
高島：いや、今回はストレッチポールをアドレスしたときに自分から見て斜め右方向に立てて、これに当たらないように打つドリルをやってもらいます。
ユージ：なるほど。もしアウトサイドイン軌道になっていたら、スウィング中にストレッチポールにクラブが当たってしまうわけですね。
高島：その通りです。最初はゆっくりと、軽く振ってみてください。
ユージ：わかりました！
ストレッチポールに当たらないようにスウィングすることで、インサイドからクラブを下ろせている。ユージは突っ込み防止のために左足でインパクトバッグを踏んでいるが、なくても練習に問題はない
高島：――良いですね。右斜め前に置いたストレッチポールを避けて打ったことで、軌道が矯正され、キレイなインサイドアウトになっています。出球もほぼストレート弾道ですよ。
ユージ：あんなにスライスに悩んでたのに！ 逆に言えば、今までの僕のスウィングってやっぱりかなりアウトサイドインでクラブが下りてきてたんですね。ストレッチポールという目安があることでインサイドアウトに振りやすかったです。
アッパー軌道を身に付けるドリル
――インサイドアウトの軌道で打つことに成功したユージ。次は、アッパー軌道を身に付けるドリルに挑戦する。
高島：前方からクラブなど棒状のもので、左の側頭部を軽く押さえてもらい、頭を動かさないようにして打つドリルです。最初に頭を少し右に傾けて構えたら、この頭の傾きのまま打ってみてください。
ユージ：なるほど、最初から頭を傾けるわけですね。
左側頭部を押さえてもらい、頭を動かさないようにスウィングするユージ。まだ少し頭は左に傾いてしまっているが、徐々にダウンブローは改善されていった
――ユージが軽く打つと、飛距離231.0ヤード、ヘッドスピード42.2m/s、スピン量2050回転と、いきなりスピンが抑えられた好結果。ダウンブローを改善できたことで適正なスピン量に近づいた。
ユージ：「頭の位置」だけでこれだけ変わるんですね！ 棒を押さないように頭を固定して打ったら、体とヘッドが先に行きました。
高島：そうそう、今のように頭を残して打つとヘッドが走りますよね。
――高島の教えてくれたドリルを実践しながら、30球ほど打ったユージ。一番良い結果はトータル285.1ヤード、ヘッドスピード47.6m/sで、スピン量は1850回転と2000回転を下回る結果に。
ユージ：軽く振っているんですけど、距離も出ていますからね。良い感じです。ただ、まだ出球が右に出てつかまる球が出ないんだよなぁ。
高島：そもそも、出球を変えるなんていうことは一日でできるものではないのですから仕方ないですよ。でもこういう練習をやることで、徐々に出球を右に出せるようになるし、つかまった球が出るようになってきますから、これを続けてやってみてください。
ユージ：なるほど、わかりました。頑張ります！
協力/LOWMEL BEAR GOLF STUDIO
スライスはもう絶対に出ない？！高島早百合が教える、飛ばしのダウンスウィングとは？
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