手痛いミスをしてしまったときなどは、自分に対する「怒り」の感情が湧いてしまうもの。そんなときこそ「理性的に、怒りの感情をコントロールすることが大切です」というのはプロも教えるメンタルコーチ・池努。池がオススメする、怒りの感情への対処法「RAIN」とは?

あなたはゴルフの痛いミスや他者からの心ない言葉により大きな「怒り」が湧いてきたときに、その怒りをコントロールすることができていますか?

人はなかなか「怒り」の感情をコントロールすることができません。小さな怒りであればコントロールできるかもしれませんがそれが大きな怒りであるとコントロールすることは難しくなります。今回の記事では「怒り」をコントロールするための対処法について紹介していきます。

画像: 大事な場面でミスショットをしたときなどは、ミスした自分に対し怒りの感情が湧いてしまうこともある。その怒りの感情はどうコントロールすれば良い?

大事な場面でミスショットをしたときなどは、ミスした自分に対し怒りの感情が湧いてしまうこともある。その怒りの感情はどうコントロールすれば良い?

仕事やゴルフ、日常生活での様々な出来事により起こる「怒り」の感情が起因となり衝動的に相手に文句を言ってしまったり、物に当たったり、余計な一言を言ってしまったりすることは少なからず誰にでもあることだと思います。

ツアープロの中にもミスをしたら許せずにクラブで芝を叩いている選手もいますよね。そして、怒ったあとに「何であんなことをしてしまったんだ、言ってしまったんだ」などと後悔することもあります。

脳科学的に見れば怒りは脳が自分を保護するために起動する「緊急モード」の一つです。脳の中でも原始的な部位である扁桃体が外部からのストレス、たとえば「ゴルフで許せないミスをしたとき」などの刺激を受けると脳全体を乗っ取って暴れはじめるのです。この現象は扁桃体ハイジャックなどとも呼ばれますがこれが怒りの正体です。

そして、外部からのストレスにより暴れ出した扁桃体ハイジャックからなんとか抜け出すための対処法として効果的なのが、今回紹介する怒り対処法である「RAIN」です。

RAINとは「Recognize(認識する)」「Accept(受け入れる)」「Investigate(検証する」「Non-Identification(距離をとる)」の頭文字をとっているもの。ここから紹介するRAINの4ステップをすることで前頭前野や海馬を活性化させ、理性的な自分を取り戻すことができます。

R:Recognize 怒りを認識する

このステップでは怒っている自分を認識していきます。「今、自分は苛ついている」「怒っているな」と。認識するためには客観的に自分を観るようなイメージが大切です。ドローンで頭上5~10メートル上から自分を観ているような状態で「怒っている」という事実を認識していきましょう。

A:Accept 怒っている事実を受け入れる

次のステップはその怒っている自分を否定せずに受け入れていきます。「怒ってはいけない」「怒ることは未熟」などと意味づけせずに「私は怒りたくなったんだな」「怒ることももっともだ」と今の状態を認め、受け入れていくことで怒りも多少鎮静化してくるでしょう。

I:Investigate 身体に起きていることを検証する

次のステップでは一旦、怒りの感情からは離れ、今身体に起きていることに目を向けていきます。「怒りで頭に血が上っている感じがする」「胸がすこしザワザワする感覚だ」「呼吸が浅く、速くなっているな」など自分の身体に起きていることを検証してみるのです。

N:Non-Identification 怒っていた自分と距離をとってみる

最後のステップでは怒っている自分と距離をとってみましょう。ある意味、「怒っている他人」を客観的にみるように距離をとり観察してみるのです。

ゴルフ中に想定外のミスに苛立っている人を見るとどう感じますか?「そこまで怒る必要ないよね」「楽しくやったほうがいいよ」「なんでそんなにムカついているのかな」などと冷静なジャッジをするものだと思います。このように最後のステップでは「怒っている自分、怒った自分」に距離をとり客観視をしてみましょう。

このRAINはゴルフだけでなくむしろ日常生活のほうが使う場面が多いかもしれません。このステップをとることですぐに扁桃体ハイジャックなら抜け出すことができるでしょう。ゴルフで仕事で家庭で「怒り」が発生したときにぜひ使ってみてほしいと思います。かなり効果的な手法です!

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