常にゴルフ界に話題を振りまくブランソン・デシャンボー。ほどなくしてカリフォルニア州トリーパインズで開催される全米オープンにディフェンディングチャンピオンとして挑むことになる。そんな彼の連覇を阻む刺客がメジャーキラーのブルックス・ケプカだ。実はこの2人、コース外でのバトルが以前にも増して激化している。

「ケプカへ。君の頭の中に家賃を払わずに住めるなんて素晴らしい」

2人の確執が取り沙汰されたのは18年のこと。デシャンボーのスロープレーをケプカが公の場で指摘したのが始まりだ。その後ケプカがスポーツイラストレイテッド誌のボディイシュー(ヌードグラビア)に登場するとデシャンボーがケプカの筋肉にケチをつけバトルが白熱。

最近では全米プロゴルフ選手権でケプカがラウンド後にインタビューを受けていたとき、後方を通り過ぎたデシャンボーがまるでインタビューを妨害するかのように大声で自分のプレーについて語りケプカが唖然とするシーンがテレビ画面に映し出された。

画像: ブライソン・デシャンボー(左)とブルックス・ケプカ(右)。今週末開催の海外メジャー「全米オープン」での活躍が目される2選手の間で“コース外バトル”が激化している(写真は2021年の全米プロゴルフ選手権 撮影/Blue Sky Photos)

ブライソン・デシャンボー(左)とブルックス・ケプカ(右)。今週末開催の海外メジャー「全米オープン」での活躍が目される2選手の間で“コース外バトル”が激化している(写真は2021年の全米プロゴルフ選手権 撮影/Blue Sky Photos)

そんな中、全米プロ直後にチャリティイベント「ザ・マッチ」第4弾にフィル・ミケルソンとNFLのスター、トム・ブレディのコンビにデシャンボー&アーロン・ロジャース(NFL)ペアが挑むことが発表されるとケプカはロジャースに「お気の毒」とツイート。これは明らかにデシャンボーとパートナーを組むことに同情するという意味。

するとデシャンボーも黙っていない。「ケプカへ。君の頭の中に家賃を払わずに住めるなんて素晴らしい」と応酬したのだ。これにはタイガー・ウッズとの一騎打ちが話題になった「ザ・マッチ」第1弾からただひとり出続けているミケルソンも「何だか(2人の)間に挟まれているような気がする」と思わぬ場外乱闘に肩をすぼめた。

この展開について全米オープン前哨戦のパルメットチャンピオンシップの会見で訊かれたケプカは意外な見解を口にした。

「何はともあれ話題になるのは良いこと。場外バトルが話題になるのを好まない人もいるだろうけれど、ここ数週間毎日のようにゴルフのネタがメディアで取り上げられている。これはゴルフ界にとって良いことだと思う」

予選落ちに終わったものの「今週は来週(全米オープン)のために温存したんだ」とケプカ節も健在。確かに全米プロでミケルソンと優勝を争い2位に入ったときも前の週は予選落ち。ウェイストマネジメントフェニックスオープンで優勝したときは直近の3試合連続予選落ちの後、栄冠を掴んでいるだけに、あながち「温存した」というのも嘘ではないようだ。

連覇を目指すデシャンボーはマスターズ46位タイ、全米プロ38位タイといずれのメジャーも決勝ラウンドで失速し上位進出を逃している。果たして全米オープンでは……?

デシャンボーvsケプカだけでなくメモリアルトーナメント3日目に6打差をつけトップに立ちながらコロナ陽性で途中棄権を余儀なくされリベンジを誓うジョン・ラームや、キャリアグランドスラム&最年長メジャーチャンピオンを目指すミケルソンなど見どころ満載。

当然、松山英樹にも期待がかかる。今年3つ目のメジャーから目が離せない。

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