ラーム、シャウフェレ、ケプカ、デシャンボー?
シーズンメジャー初戦マスターズでコリンズ氏が優勝候補筆頭に挙げたのは残念ながら松山ではなくジョン・ラーム。目下世界ナンバー1&全米オープンチャンピオンを推す理由はこうだ。
「マスターズはグリーン上が勝負。全英オープンでは初日につまずいてコリン・モリカワに4打差の3位タイに終わったけれど日増しに調子を上げ、最終日は精度の高いショットでグリーンをとらえクラッチパットを決めまくりました。メジャーで勝った自信は大きい。パッティングの調子さえいつも通りならメジャー2勝目は大いにあるでしょう」
では全米プロゴルフ選手権で勝つのは誰? コリンズ氏はザンダー・シャウフェレに1票を投じた。今年のマスターズでも松山と優勝争いを演じた彼はメジャー未勝利の最強プレーヤーのひとり。
「 2017年のツアー選手権で初優勝したザンダーはビッグトーナメントで力を発揮するタイプ。メジャーに勝つのは時間の問題といわれていますが、来年の開催コース、サザンヒルズCCは彼にお誂え向きだと思います」
そして全米オープンの本命としてコリンズ氏が名前を挙げたのはブルックス・ケプカ。
「自国のナショナルオープンのタイトルを(スペイン人のラームから)アメリカ人の手に取り戻すという思いが一番強いのはメジャーキラーのケプカ。トリーパインズ(今年の開催コース)ではサンデーバックナインで失速し優勝には手が届きませんでしたが、次回は我々がよく知る彼のスタイル=先手必勝で逃げ切ると思います」
来年聖地セントアンドリューズで開催される第150回全英オープンの優勝候補リストの最上段に位置するのはブライソン・デシャンボー。
「今年の全英オープン最終日にデシャンボーはリンクスでプレーする方法を理解した、と語っています。マッドサイエンティストは理解した知識をもとに1年をかけて本人のラボ(研究室)でリンクス攻略法を極めるはず。有言実行の彼を侮ってはいけません」
あいにく訪日直前のPCR検査でコロナ陽性となり東京オリンピックの出場を逃したデシャンボー。そのニュースが報道された直後にはラームまでが陽性となり五輪を欠場することに。ラームは全米オープン前のメモリアルトーナメントでも3日目を終えコロナ感染が判明しており2カ月で2度目の感染だ。
コリンズ氏いわく「どのメジャーに勝っても驚かない」デシャンボーとラームは五輪でも金メダル最有力だった。想像の遥かに上を行くど迫力のマンぶり(デシャンボー)、誰よりも小さなトップで飛ばすラームのプレーを霞ヶ関で見られないの至極残念。
来年のことをいうと鬼が笑うというが、油断しているとあっという間にメジャーはやってくる。コリンズ氏の予想を頭の片隅に置きながら観戦するのも面白い。