打ち方の技術×イメージ力=アプローチ力
「上手くなるには小技だよ」
みたいなことがよく言われます。アプローチとパットで大きなミスが減ってくるとスコアがまとまってくる。これは間違いのない真理ですよね。
でも、そうかと一生懸命練習場でアプローチの練習に打ち込んでも、意外とスコアという結果に表れないというケースがしばしばあります。原因は距離感。打ち方自体は良くなっているのに、距離感が合っていないから、寄せワンがとれないというケースです。
一方で、打ち方のスキル自体はそう大きくは変わらないはずなのに、上手い人はピタピタとピンにボールを絡めてきます。この違いはなんなのでしょうか?
私はそれは「イメージ力の差」だと思います。傾斜のあるグリーンに切られたピンに対して、グリーン上のどこにどんな速さ・高さのボールを落とすと、どう跳ねて、どう転がっていくか。それをまず徹底的にイメージしてから打ち方を選択する。上手い人はそのようにしてアプローチしています。
このイメージは人によって違います。ロブショットの名手のフィル・ミケルソンならロブショットのイメージが湧きやすいでしょうし、青木功プロなら転がしのほうがイメージしやすいかもしれません。自分がもっともクッキリとイメージできる弾道に合った打ち方を選択すればいいのです。
オリンピックのゴルフを見ていても、プロたちは意外とシンプルにアプローチしています。打ち方自体はアマチュアでも十分にマネできる。でも、その打ち方、その球筋でどう寄せるのかというイメージ力がプロたちは桁外れにすごいから、タフなセッティングでも寄せ切ることができるんです。
たかがイメージとあなどるなかれ。私は、ショットはもちろん、とくにアプローチではイメージを出すことがほかのなにより大切だと思います。