「クラブを変えて、気分転換」にはあなどれない効果がある
私はクラブを買うのが好きで、よく買います。では、新しいクラブを買うたびに飛距離が伸び、スコアが良くなっているのかといえば……もちろんそんなことありません(笑)。
そんなわけで、「なんでそんなに買うの?」とよく聞かれます。それには理由があるのです。
ゴルフは現状維持がものすごく難しいスポーツ。プロの世界にも激しい浮き沈みがありますが、アマチュアでも一度調子を崩すとなかなか戻って来られません。なので、ちょっと調子が悪いなというときは新しいクラブを試して気分転換するのが意外と有効です。
これはとくにパターに言えます。エースパターでどうも入らないというときに、エースと特性の異なるパターを使ってみると、調子が整うということがよくあります。タイガー・ウッズや松山英樹プロもマレットを使ってみたり、違うタイプを試したりしていますが、たとえばL字パターがエースの人がセンターシャフトを使ったら調子が戻った、なんてことが意外とあるんです。
「クラブなんてなにを使っても同じだよ」「クラブじゃなくて、腕を変えないと意味ないよ」という意見があるのも重々わかりますが、ゴルフクラブは思ったよりも特性が異なり、クラブによって球質、打感、形状、すべて違います。ワクチン注射じゃありませんが、あえて自分のフィーリングとは異なる“異物”を試すのはときに効果的なんです。パターに限らず、普段ユーティリティの人が7番ウッドを入れたら入射角が整って復調する、といったように。
そしてなにより、新しいクラブをゲットすると「ゴルフに行こう!」というモチベーションがグッと高まりますよね。どのクラブを抜いて入れるかなどを考えるのも楽しい時間です。長くゴルフをプレーして、楽しみながら上達したい! と思うならば、ある程度ゴルフクラブに投資するのも悪い方法ではないと、私は考えています。